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アルコールチェッカー義務化と酒気帯び運転のコト|アルコール濃度の基準値とは?

カフェイン飲料と並んで私たちの生活に身近なアルコール飲料。
最近では同じお酒でもアルコール度数を選べるものや、慣れ親しんだジュース味のものなど、一人ひとりの体質や体調を考慮して、それぞれのペースで楽しめる時代になりました。
そんな時代だからこそ、お酒と長く良い付き合いができるよう、飲酒についての知識を改めて確認しましょう。

1.アルコールが人に与える影響

日本では法律によって20歳からの飲酒が認められており、個人差はあるものの適度な飲酒には「ストレス緩和」「食欲増進」「血行促進」などの身体的なメリットがあります。

また、身体的なメリットのほか、人間関係を円滑にするコミュニケーションツールとしての一面もあり、企業社会においても歓送迎会・接待など多くの場面で必要不可欠な存在。

しかし過度な飲酒は、認知・判断・運動能力などが鈍くなり、暴力・転落などの危険行為や、飲酒運転をはじめとする社会的に重大な事故の原因となってしまう行為に及んでしまい、最悪命に関わる事件への発展に繋がることも。

飲み方次第で大きく影響は異なりますが、そもそもアルコールは私たちの身体にどのように吸収され、影響を与えているのでしょうか。

1-1 アルコールの吸収と分解

体内に摂取されたアルコールは、約20%が胃で、残りが小腸上部から吸収されます。そして血液に溶け込み全身にいきわたり、大部分が肝臓で代謝されます。

肝臓でアルコールは主にADH(アルコール脱水素酵素)の働きによって、有害物質である「アセトアルデヒド」に分解され、ALDH(アルデヒド脱水酵素)の働きにより無害な酢酸へと変化し、血液によって全身を巡り筋肉や脂肪組織などで水と二酸化炭素に分解されて体外に排出されます。摂取されたアルコールの2%~10%がそのまま呼気、尿、汗として排泄されます。

アルコールは他の食品と異なり、消化を受けることなく吸収されるため、消化管内のアルコールは飲酒後1~2時間でほとんど吸収され、分解も吸収とともに速やかに開始します。

ちなみに、空腹時に飲酒をするとアルコールが胃を素通りして小腸に流れ込むので、アルコール吸収が高くなります。空腹時に濃いお酒を飲むと、アルコール吸収が加速し、血中濃度の上昇がさらに加速し、悪酔いの原因になってしまいます。食事と一緒にゆっくり飲酒すると、アルコールが胃に留まる時間が延び、吸収が遅くなるため、血中濃度も低く抑えられます。飲酒は食事と一緒にすることをおすすめします。

関連記事:『アルコールが抜ける(分解)時間と計算方法|飲酒後の運転は何時間後から大丈夫?

1-2 お酒の1単位とは

アルコール摂取量の基準とされるお酒の1単位とは、純アルコールに換算すると20gとなります。1単位をアルコール飲料に換算すると、ビール中びん1本(500ml)・缶チューハイロング缶1本(500ml)・日本酒1合(180ml)が目安です。

アルコール量計算式

お酒の量(ml)×[アルコール度数(%)]÷100]×0.8

▼お酒の1単位(純アルコール20g)
ビール(アルコール度数5度)

中びん1本

500ml

日本酒(アルコール度数15度)

1合

180ml

焼酎(アルコール度数25度)

0.6合

約110ml

ウイスキー(アルコール度数43度)

ダブル1杯

60ml

ワイン(アルコール度数14度)

1/4本

約80ml

缶チューハイ(アルコール度数5度)

ロング缶1缶

500ml

1-3 意外に抜けないアルコール

「ついつい飲みすぎて二日酔い」
「翌日仕事があるのに深夜まで飲酒した」
そんな経験がある方もいるのではないでしょうか。

体内でのアルコールは体重1kgにつき、1時間に約0.1g処理されるといわれています。たとえば、体重約60kgの人が1単位のお酒を30分以内に飲んだ場合、アルコールは約3~4時間体内にとどまります。2単位の場合ではアルコールが体内から消失するまで約6~7時間かかり、これには個人差があるため、体質的にお酒に弱い人や女性はもっと長い時間がかかることとなります。

要するに、多量・深夜までの飲酒は翌朝の起床後も体内にアルコールが残っているのです。

体内のアルコールが脳の働きを弱める「酔い」は次の6段階に分けられます。

血中濃度(%) 酒量 酔いの状態
爽快期

0.02~0.04

ビール中びん(~1本)
日本酒(~1合)
ウイスキー・シングル(~2杯)

さわやかな気分になる
皮膚が赤くなる
陽気になる
判断力が少しにぶる

ほろ酔い期

0.05~0.10

ビール中びん(1~2本) 日本酒(1~2合)
ウイスキー・シングル(3杯)

ほろ酔い気分になる
手の動きが活発になる
抑制がとれる(理性が失われる)
体温が上がる
脈が速くなる

酩酊初期

0.11~0.15

ビール中びん(3本)
日本酒(3合)
ウイスキー・ダブル(3杯)

気が大きくなる
大声でがなり立てる
怒りっぽくなる
立てばふらつく

酩酊期

0.16~0.30

ビール中びん(4~6本)
日本酒(4~6合)
ウイスキー・ダブル(5杯)

千鳥足になる
何度も同じことをしゃべる
呼吸が速くなる
吐き気・嘔吐がおこる

泥酔期

0.31~0.40

ビール中びん(7~10本)
日本酒(7合~1升)
ウイスキー・ボトル(1杯)

まともに立てない
意識がはっきりしない
言語がめちゃめちゃになる

昏睡期

0.41~0.50

ビール中びん(10本超)
日本酒(1升超)
ウイスキー・ボトル(1本超)

揺り動かしても起きない
大小便はたれ流しになる
呼吸はゆっくりと深い
死亡

長期にわたり、大量の飲酒をしてしまうと、肝臓でアルコールが代謝される際に中性脂肪が蓄積され、脂肪肝や肝硬変などの肝臓障害が引き起こされます。さらに、お酒が悪影響を及ぼす臓器は肝臓だけではなく、糖尿病・すい炎などのすい臓の障害や消化管、循環器系、脳、末梢神経障害など、全身の臓器に障害が現れます。

また、アルコール依存症をきたすことも。
こういった障害は、自覚症状のないまま進行してしまうため、日頃から過度の飲酒を控え、全身の臓器を休ませてあげるようにしましょう。

実際に飲酒後どのくらいの時間でアルコールが抜けるのかについて実験を行いました。詳しくは以下の関連記事からご覧ください。
関連記事:『【実験】飲酒後どのくらいの時間でアルコールが抜ける?アルコールチェッカーを用いて測定

2.飲酒運転(酒気帯び運転)とは

平成14年以降、飲酒運転の厳罰化、飲酒運転根絶に対する社会的気運の高まりによって、飲酒運転による死亡事故は大幅に減少傾向にあります。

しかし、令和5年中に発生した飲酒運転による交通事故件数は、前年と比べて増加の2,346件、うち死亡事故件数は112件となっています。

飲酒運転の死亡事故率は、飲酒無しの約6.1倍と極めて高く、飲酒運転による交通事故は死亡事故に繋がる可能性が高いことがわかりますが、まだまだ根絶には至っていない状況です。

参考:警察庁「飲酒運転による交通事故の発生状況等

 

「少量しか飲んでないから」
「飲んでから時間が経っているし大丈夫」
そんな軽い気持ちから自己判断で運転をしないよう、飲酒運転についてご紹介します。

2-1 飲酒運転(酒気帯び)には2種類ある

お酒を飲んだ後に車を運転することを「飲酒運転」と呼びますが、「飲酒運転」には大きく分けて

  • 「酒気帯び運転」
  • 「酒酔い運転」

という2種類があり、それぞれに罰則の違いがあることをご存知でしょうか。

酒気帯び運転

「身体にアルコールを保有する状態で運転する状態」のことを指し、呼気に含まれるアルコール濃度の量を計測するのが一般的です。
アルコール検査を実施し、呼気1L中のアルコール濃度の数値が0.15ミリグラム以上で違反となります。

酒酔い運転

「アルコールの影響で正常な運転ができないおそれがある状態」のことを差し、この状態は直線の上をまっすぐ歩くことができない、受け答えが明らかにおかしいなど、客観的に見て「酔っぱらっている状態」となり呼気中のアルコール濃度にかかわらずその場で検挙されます。

2-2 飲酒運転(酒気帯び運転)の処分と点数

もしも、実際に違反した場合どのような処分を受けるのでしょうか。
道路交通法にて定められている違反行為の点数・処分内容をご紹介します。

運転者の状況 点数 処分内容 欠格・停止期間
酒気帯び運転

呼気1リットル中アルコール
0.25mg以上

25点

免許取消

2年

呼気1リットル中アルコール
0.15mg以上0.25未満

13点

免許停止

90日

呼気1リットル中アルコール
0.15mg未満

0点

厳重注意

酒酔い運転

35点

免許取消

3年

※すべて前歴、およびその他の累積点数がない場合
※「欠格期間」とは、免許の取り消しになった後、再度免許の取得が許されない期間のことをいいます。

 

運転者だけでなく、お酒を飲んでいると知りつつ、車両を提供した人に運転者と同じ罰則が与えられ、さらに運転者がお酒を飲んでいると知りつつ、車両を提供した人には以下の罰則が定められています。

運転者が酒気帯び運転

2年以下の懲役又は30万円以下の罰金

運転者が酒酔い運転

3年以下の懲役又は50万円以下の罰金

飲酒運転による死亡事故の主な特徴として

  • 発生時間は22時から6時までで約6割を占める
  • 運転者の飲酒状況は酒酔いまたは酒気帯び(呼気0.25mg/l以上)が約7割を占める
  • 年齢層別の免許保有者当たりの死亡事故件数は、30歳未満の年代で多い
  • アルコールの影響が大きい状況では、影響が小さい状況に比べて車両単独による死亡事故が多く発生している
  • 単独事故が多く、運転者や同乗者が死亡する事例が多いが、約3割は第三者を死亡させている

となっています。

飲酒運転をした理由としては、
「出勤のため、二日酔いで運転してしまった」
「時間経過により大丈夫だと思った」などです。

翌日に車を運転する予定があれば、それを考慮した飲酒時間・飲酒量を心がけ、夜遅くまで飲酒をした場合は、翌朝は体内にアルコールが残っている可能性が高いため、車の運転は控えましょう。

酒気帯び運転の基準値やアルコールチェッカーの数値について、詳しくは以下記事をご覧ください。
関連記事:『アルコールチェッカーの数値|酒気帯び運転の基準値や罰則、注意点について解説

2-3 運送業界の罰則

上記でご紹介した罰則はあくまで、一般的なものですが日々の業務のなかで必ず運転を行う運送業界にはドライバー本人だけでなく、雇用している企業にも行政処分が科されます。
運送会社に対する行政処分とは、監査の結果、悪質・重大な法令違反のあった運送事業者に対し科される処分のことで、平成30年にも処分量定の引き上げが行われました。

運転者が飲酒運転を引き起こした場合の会社処分

初違反 100日間
再違反 200日間
車両停止処分となり1台車両使用することができなくなる

事業者が飲酒運転に係る指導監督義務違反の場合

違反事業者に対し3日間の事業停止

飲酒運転を伴う重大事故を引き起こし、かつ事業者が飲酒運転に係る指導監督義務違反の場合

違反事業所に対し7日間の事業停止

事業者が飲酒運転を下命・容認した場合

違反事業所に対し14日間の事業停止

 

前述したように、一般ドライバーは呼気1リットル中アルコール0.15mg未満の場合は厳重注意のみの処分となりますが、運送業界では呼気1リットル中アルコール0.00mg以外は運行自体不可となります。

飲酒運転をした場合、もちろんドライバー本人にも処分は科せられます。しかし運送会社のドライバーが業務中に飲酒運転で捕まり、車両使用停止処分や事業停止処分になれば、荷主・社会全体から信用を失い会社経営そのものが厳しくなってしまい、運転手自身も免許がなくなり仕事を失うことに繋がります。

お酒が好きな人にとって、翌日の仕事のために飲めない日があるのは辛いこともあるかもしれません。
しかし「ちょっとなら良いか」という軽い気持ちで摂取したアルコールが思わぬ大きな事故につながり、その後の人生が台無しになってしまうことも。

家族のためにも、会社のためにも、そして何より自分自身のためにも、飲酒運転は必ず避けましょう。

 

弊社製品アルキラーシリーズを導入いただいている「センヨシロジスティクス株式会社」様は運送業をされており、日々の運用で活用されています。詳しくは下記の事例をご覧ください。
参考:導入事例|センヨシロジスティクス株式会社

3.飲酒運転の危険性と防止のための取り組み

飲酒運転が運転に与える5つの影響と、飲酒運転を防止する5つの取り組みをそれぞれ詳しく解説します。

3-1 飲酒が運転に与える5つの影響

アルコール成分には脳の神経活動を抑制する麻酔作用があり、理性や判断をつかさどる大脳皮質の活動を低下させてしまいます。その結果、判断力の低下などにより5つの影響が出てしまいます。

①ハンドル・ブレーキ操作が遅れる

アルコールを摂取した状態では、判断力の低下で急な歩行者の飛び出しがあった場合にブレーキ操作が間に合わない事態が起こりえます。
また、乱暴なハンドル操作で運転車両だけでなく、物損事故や歩行者への激突など重大な事故を起こしかねません。

②速度超過の危険がある

飲酒により、気持ちの高ぶりなどによるアクセルを踏みっぱなしにした運転や、判断力の低下によりスピードの出し過ぎに気づかず運転をし続ける可能性があります。

③視野が狭くなる

飲酒により動体視力が落ち、有効な視野が狭くなり検出力が低下すると研究でも判明しています。
普段であれば追い越し車両への反応や飛び出しの車両や歩行者に対処できても、視野が狭くなっている状況では対応が追いつかず車対車の事故や死亡事故につながりかねません。

④車間距離が掴めなくなる

停車中の前方車両との距離感覚が掴めなくなり、道路交通法で定められている「直前の車が急停止してもこれに追突しない距離を保持すること」に違反した運転をしてしまう可能性が高くなります。

⑤蛇行運転の危険がある

飲酒により体の平衡感覚が乱れているため、直進運転が出来ずに蛇行運転をする可能性が高まります。信号無視や歩行者の見落とし、カーブを曲がり切れず壁への激突や車両の落下など、悲惨な事故が起こりえます。

飲酒による運転への影響については、下記関連記事で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。
関連記事:『飲酒運転の概要と現状について|罰則と行政処分・防止するためにできること

 

3-2 飲酒運転を防止する5つの取り組み

飲酒運転を未然に防ぐためにはどのような取り組みがあるのでしょうか?飲酒運転を防止するための5つの取り組みを紹介します。

①点呼の徹底

飲酒運転を確実に防止するためには対面などによる点呼の徹底が必須です。
アルコールチェッカーでの酒気帯び確認はもちろんですが、対面や電話でのリアルタイムでの確認を実施することが大切です。

②従業員への指導・啓蒙活動

「なぜ飲酒運転をしてはいけないのか」「飲酒運転はどう危険なのか」が十分に理解できていないと、アルコール検査を形骸化し飲酒運転に対する意識が低くなります。
運転を実施する社員への「飲酒運転」に関する教育を徹底しましょう。

③高精度のアルコールチェッカーの導入

呼気中のアルコール濃度を正確に計測できる機器なのか、誤反応は少ないかなど精度が保障されている検知器を導入することも飲酒運転を防止する大きな要因になります。

④社内処分の強化

社内での処分も強化する必要があります。
酒気帯びを確認した際の「乗務禁止」を命じるなどの厳正な処分があれば、社員の飲酒運転に対する意識も高められます。

⑤ハンドルキーパー運動

「ハンドルキーパー運動」とは、「グループが自動車で飲食店などに行き飲酒する場合、グループの中でお酒を飲まない人(ハンドルキーパー)を決めます。そしてその人はお酒を飲まずに飲食後、仲間を安全に自宅まで送り届ける。」という飲酒運転防止運動です。

 

関連記事:『飲酒運転を防止する5つの取り組み|飲酒運転の危険性や処分・罰則も合わせて解説

4.アルコールチェックとは

アルコールチェックとは、機器に息を吹きかけて、体内の残留アルコール濃度を測定することです。アルコールチェッカーと呼ばれる機器を使用し行います。

運転前のチェックと記録が義務付けられている業界だけではなく、最近では個人的に行う方も増えつつあるアルコールチェック。次の項目で詳しくご紹介します。

関連記事:『アルコールチェッカーとは|種類や選び方、使い方、おすすめの検知器を徹底解説

アルコールチェックの義務化

航空会社・船舶会社・タクシー会社・運送会社など、一般的にドライバー・運転手と呼ばれる職業を雇用している企業は、アルコールチェッカーを使用して、運転者の酒気帯びの有無を確認することが義務化されています。そのなかでも、運送・タクシー会社で義務化の対象となっている事業者は下記です。(平成23年5月1日以降)

名称 詳細

一般旅客自動車運送事業者
(緑ナンバー)

路線バス 観光バス タクシー など
他人の需要に応じ、有償で自動車を使用して旅客を運送する事業

特定旅客自動車運送事業者
(緑ナンバー)

企業や学校の通勤・通学用バス、施設の送迎バス など
特定の範囲の乗客のみを目的地へ運送する事業

一般貨物自動車運送事業者
(緑ナンバー)

トラック バン など
他人の需要に応じ有償で自動車を使用して貨物を運送する事業※2

特定貨物自動車運送事業者
(緑ナンバー)

トラック など
特定の1社のみの貨物輸送を行う事業

貨物軽自動車運送事業者
(黒ナンバー)

軽トラック 軽バン 自動二輪車 など
軽自動車や排気量125cc以上の自動二輪車を使い、他人の需要に応じて運ぶ事業

※1 これらの他、貨物自動車運送事業法第三十七条第三項の特定第二種貨物利用運送事業者も対象となります。
※2 三輪以上の軽自動車および二輪の自動車を除く

関連記事:『アルコールチェック義務化の概要|開始時期や運用方法、対象事業者を解説

アルコールチェッカーの備え付けに関して

・営業所ごとにアルコールチェッカーを備える
・遠隔地で乗務を終了または開始する場合には、運転者に携帯型のアルコールチェッカーを携行させる

点呼時の運転者の酒気帯び有無確認の際のアルコールチェッカー使用

乗務の開始前、終了後等において実施することとされている点呼の際に、運転者の顔色や呼気の臭い、応答の声の調子を目視等で確認することに加え、アルコールチェッカーを使用することにより運転者の酒気帯びの有無を確認する

アルコールチェッカーの保守

[毎日確認]
・電源が確実に入ること
・損傷がないこと

[週1回以上確認]
・酒気を帯びていない者がアルコールチェッカーを使用した場合にアルコールを検知しないこと
・アルコールを含有する液体又はこれを希釈したものを、口内に噴霧した上でアルコールチェッカーを使用した場合に、アルコールを検知すること。

上記違反した場合の処分

違反内容 初違反 再違反

アルコール検知器の備え義務違反

60日車 車両使用停止

120日車 車両使用停止

アルコール検知器の常時有効保持義務違反

20日車 車両使用停止

40日車 車両使用停止

令和5年12月1日から白ナンバーの社用車についても、アルコール検知器を使用したアルコールチェックが義務化されました。
関連記事:『アルコールチェック義務化の最新情報|日程や対象者、対応すべきことを解説

5.まとめ

酒気帯びの確認の義務化の動きは、飲酒運転による事故撲滅を目的としていますが、令和3年に発生した事業用貨物自動車の飲酒運転による死傷事故件数は14件と、前年より8件減ったもののまだまだ厳しい状況です。

全体でも、令和5年中に発生した飲酒運転による交通事故件数は前年と比べて増加の2,346件、うち死亡事故件数は112件となっています。

「少量しか飲んでないから」
「飲んでから時間が経っているし大丈夫」
そんな軽い気持ちで判断した行動によって、多くのものを失ってからでは遅いです。
失うものの大きさを自覚しましょう。

引き続き、事業者・ドライバー双方が酒気帯び確認の義務について正しく理解し、適切な検査・管理を行うことが重要といえます。

株式会社パイ・アール ロゴ

この記事の執筆者

株式会社パイ・アールPAI-R Co., Ltd.

安心・安全な交通社会の実現へ向けてさまざまな課題や解決を探求し、アルコールチェックをはじめドライバーの安全管理や業務管理にまつわるさまざまなお役立ち情報を発信しています。

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