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【2026年版】アルコールチェック義務化のポイント総まとめ|対象者・罰則・企業が行う対応手順を解説

アルコールチェック義務化とは、「一定台数を保有する事業所のドライバーに対し、アルコールチェッカー(検知器)を用いた運転前後の酒気帯び確認と、それを安全運転管理者が確認、記録保存することを義務付けた制度」のことです。

2023年12月1日に、白ナンバー事業者へアルコールチェッカーを使用した酒気帯び確認が義務化されてから、約2年が経過しました(2025年12月時点)。

アルコールチェックの義務化は段階的に強化されてきましたが、「現場の運用が本当に法令に沿っているのか不安」「アナログ管理をしており運用の形骸化を感じている」「最近カーシェアやレンタカーの利用が増えてきたが、どこまで対象となるのか曖昧」といった声は多く、不安を抱えたまま運用している企業も少なくありません。

本記事では、アルコールチェックの義務化の全体像から、以下の悩みのポイントを対策や実際の事例と合わせて解説します。

  • アルコールチェック義務化の全体像と概要
  • 対象となる企業と運用ルール
  • 違反した場合の罰則
  • 適切なアルコールチェックの手順
  • 2025年時点の導入状況・実務課題と独自調査
  • 具体的なアルコールチェック義務化の対策

さらに、「実務でよく迷う」とパイ・アールにお声があったポイントをQ&A形式で整理し、運用改善の対策も掲載しています。

「今取るべき対応は何か?」がこの1記事で把握できる内容になっていますので、ぜひアルコールチェックの運用見直しにご活用ください。

1. 【概要】アルコールチェック義務化とは?

アルコールチェック義務化とは?

アルコールチェック義務化とは、運転前後の1日2回、業務で車両を使用する事業者に対し、ドライバーの酒気帯びの有無を「目視」と「アルコールチェッカー」で確認し、その結果を記録・保存することを義務づける制度です。

これに伴い、安全運転管理者の選任義務違反などの罰則強化と、業務内容が拡充されました。

アルコールチェックは、もともと緑ナンバー(タクシー・バス・トラックなど)の運送事業者のみが対象でしたが、2022年4月の法改正により、一部の白ナンバー事業者にも対象が拡大されています。

こうした飲酒運転撲滅への取り組みは年々強化されており、罰則内容も厳しくなっています。

また近年では、業務上運転をする人だけでなく、自転車、電動キックボード、モペットの利用者による飲酒運転も問題視されており、これらも道路交通法上の罰則対象とされています。

そのため、企業・個人を問わず、社会全体で適切なアルコールチェックの実施と交通安全への取り組みを徹底することが求められています。

関連記事:

2. アルコールチェック義務化の対象企業

【アルコールチェック義務化の対象事業者】定員11名以上の車両を1台保有する事業所、またはその他の車両を5台以上保有する事業所

アルコールチェック義務化の対象企業は、業務用ナンバーである「緑・黒ナンバー」事業者に加え、2022年から「一部の白ナンバー」事業者も対象に加わっています。

白ナンバー事業者でアルコールチェックの義務化が対象となるのは、以下のいずれかに該当する事業所です。

  • 定員11名以上の車両を1台保有する事業所
  • その他の車両を5台以上保有する事業所

    ※自動二輪車(原動機付自転車を除く)は、1台を0.5台として計算

以上のいずれかに該当する白ナンバー事業者は、安全運転管理者の選任義務があり、アルコールチェック義務化の対象企業です。

ここで注意したいのは、自動二輪車(原動機付自転車を除く)は1台を0.5台として数えられる点です。

たとえば自動二輪車2台と一般車両4台を保有している場合は、合計5台とみなされ、義務の対象に該当します。

また、台数に含まれる車両の範囲が広いことも、企業が誤解しやすいポイントです。

営業車として利用する乗用車やワゴン車、社名義のリース車両はもちろん、社員が業務で使用するマイカーを企業が管理する場合なども対象台数に含まれる可能性があります。

「自社は台数が少ない」と考えていた企業が、正しく数え直すと義務化の対象に該当するケースも少なくありません。

さらに、この制度と密接に関わるのが「安全運転管理者制度」です。

台数要件に該当する事業所は、安全運転管理者の選任が必須となり、その業務の一環としてアルコールチェックの実施と記録・保管を求められます。

つまり、「対象台数に該当する」→「安全運転管理者を選任する」→「アルコールチェックが義務化される」というのが制度の流れです。

制度の流れと、条件を把握しておけば自社がアルコールチェックの義務化に該当するのか正しく判断できるでしょう。

以下の関連記事では、緑ナンバー、黒ナンバー、白ナンバーの特徴についてそれぞれ詳しく解説しています。ナンバーの取得方法や注意点、各ナンバーにおける「よくある質問」についてQ&A形式で紹介していますので、あわせて参考にしてください。

関連記事:
安全運転管理者とは?選任義務から罰則・業務内容まで詳しく解説
緑ナンバーとは?取得までの3ステップとメリット・デメリットを紹介
軽貨物運送事業に必須の「黒ナンバー」とは?取得に必要な5つの条件と方法を3ステップで解説
白ナンバーとは?軽自動車の手続き方法や申込み期間について解説

3. いつから実施?アルコールチェック義務化までの流れと背景

アルコールチェックの義務化は、2011年5月1日に施行された「旅客自動車運送事業運輸規則」および「貨物自動車運送事業輸送安全規則」の改正によって始まりました。

当初は、トラック・バス・タクシーなどの緑ナンバーの運送事業者に対し、点呼時にアルコールチェッカーの使用が義務付けられました。

しかし、2021年に白ナンバーのトラックによる飲酒運転事故が発生し、児童5人が死傷したことを受け、社会的に大きな問題となりました。

この事故をきっかけに、2022年4月、2023年12月と段階的に「道路交通法施行規則」の改正が行われ、現在は、一部の白ナンバー事業者もアルコールチェックの対象に追加されています。

以下の表にて、年度ごとに更新された義務化の内容をまとめています。

【年度ごとの義務化の内容】
年度施行日対象事業者義務化内容
2011年5月1日緑ナンバー事業者(バス・タクシー・トラック等)点呼時に国家公安委員会指定のアルコール検知器を用いた飲酒検査の実施義務化
2022年4月1日一定台数以上の白ナンバー事業者・運転前後の酒気帯び有無の目視等による確認(検知器使用は未義務)
・点呼記録の1年間保存義務化
10月1日

※半導体不足でアルコール検知器供給困難により施行延期

一定台数以上の白ナンバー事業者・アルコール検知器を用いた酒気帯び確認
・アルコール検知器を常時有効に保持
2023年12月1日一定台数以上の白ナンバー事業者・アルコール検知器を用いた酒気帯び確認
・アルコール検知器を常時有効に保持

今後もさらなる制度の見直しや運用基準の厳格化がすすむ可能性があり、対象事業者には柔軟な対応と法令遵守が求められています。

そこで本章では、現行の義務化の内容を正しく把握するために、2022年4月1日施行の義務化内容と、2023年12月1日施行の義務化内容について詳しく解説します。

2022年4月1日施行|目視等によるアルコールチェック義務化

2022年4月1日に改正・施行された「道路交通法施行規則第9条の10」では、以下の項目が新たに追加されました。

  • 安全運転管理者は、目視等により運転者の酒気帯びの有無の確認(アルコールチェック)を行うこと(※運転前後の1日2回)
  • 上記の内容を記録して1年間保存すること

「目視等で確認」とは、酒気帯びの有無を運転者の顔色、呼気の臭い、応答の声の調子などで確認することを示します。

原則として、対面での確認が必要ですが、直行直帰や出張など、ドライバーが遠隔地にいる場合は、ビデオ通話や電話による確認が例外的に認められています。

アルコールチェックの記録項目は全部で8項目あり、紙やエクセルデータ、クラウド上などに記録し、1年間の保存が義務づけられています。

参考:事業所の飲酒運転根絶取組強化!(PDF)|警察庁

関連記事:『アルコールチェックの目視確認の義務化について解説|確認内容や注意点も紹介

2023年12月1日施行|検知器によるアルコールチェック義務化

2023年12月1日に改正・施行された道路交通法施行規則では、以下の項目が新たに追加されました。

  • 運転者の酒気帯びの有無の確認をアルコールチェッカーを用いて行うこと
  • アルコールチェッカーを常時有効に保持すること

対象事業者には、目視だけではなく、アルコールチェッカーを用いた酒気帯び確認が義務付けられています。そのため、直行直帰や出張の際は、アルコールチェッカーを携行する必要があります。

「アルコールチェッカーを常時有効に保持する」とは、アルコールチェッカーが正常に作動し、故障がない状態で保持することを指します。

管理者は、アルコールチェッカーの製造者(メーカー)が定めた方法で、適切にメンテナンスを実施し、日常的に故障の有無を確認しなければなりません。

アルコールチェッカーの使用回数の上限を超えたり、有効期限が過ぎたりした場合は、有効な検知器とみなされず、罰則の対象になる可能性があるため注意が必要です。

4. アルコールチェック義務化に伴う適切な運用方法

アルコールチェックの義務化により、企業には、ただ測定するだけでなく、法令に基づいた適切な運用が求められています。

ドライバーの安全と法令遵守を確保するためには、アルコールチェックの実施タイミングや記録の保存方法など、明確なルールに基づいた運用体制の構築が必要です。

そこで本章では、法令に基づいた適切な運用方法を3つのステップに分けて解説し、さらにアルコールチェッカー本体のメンテナンスについて紹介します。

運転前に目視確認とアルコールチェッカーで計測する

安全運転管理者は、ドライバーの酒気帯びの有無の状態を「目視」と「アルコールチェッカー」で確認しましょう。

原則として対面での確認が必要ですが、直行直帰などで対面で直接確認できない場合は、電話やビデオ通話など、対面に準ずる方法での確認が認められています。

メールやチャットなど、直接対話ができない方法は認められていません。

顔色や呼気の臭い、応答の声の調子、アルコール摂取している様子はないかなどを確認し、アルコールチェッカーによる測定を徹底しましょう。

アルコールチェックの結果を記録し1年間保存する

アルコールチェックの結果は正確に記録し、1年間保存する必要があります。

記録項目は全部で8つです。

【8つのアルコールチェック記録項目】

  • 確認者名
  • 運転者名
  • 運転者の業務に係る自動車の自動車登録番号又は識別できる記号、番号等
  • 確認の日時
  • 確認の方法
    • ア:アルコール検知器の使用の有無(2023年12月より使用が義務化)
    • イ:対面ではない場合は具体的方法(例:電話、ビデオ通話など)
  • 酒気帯びの有無
  • 指示事項
  • その他必要な事項

記録方法は、主に「紙」「エクセル」「クラウド型アルコールチェッカーシステム」などがあります。

クラウド型のアルコールチェッカーであれば、測定結果や法令遵守に必要な項目が自動的に記録・保存されるため、手書きによる記載ミスや記録漏れを防げます。

記録されたデータはリアルタイムで管理者と共有でき、遠隔地での点呼もスムーズに行える点が大きなメリットです。

法令遵守と業務効率の両立を図るうえで、導入を検討する価値は高いと言えるでしょう。

運転後にアルコールチェッカーで計測・記録する

アルコールチェックは、運転後も実施が求められ、業務中に飲酒がなかったかどうかを確認します。

チェックのタイミングは、必ずしも運転直後である必要はなく、運転を含む業務の終了後や退勤時でも問題ありません。

記録内容は、運転前と同様に1年間の保存が義務づけられています。

参考:安全運転管理者の業務の拡充等|警察庁

アルコールチェッカーのメンテナンスと校正

アルコールチェッカーは精密機器であり、正しい測定結果を得るためには、定期的なメンテナンスが必須となります。

特に半導体センサーや電気化学式センサーは、使用環境や測定回数により劣化するため、校正(キャリブレーション)や交換の目安を把握しておく必要があります。

一般的には、半年〜1年ごとの校正、または使用上限回数に応じたセンサー交換が推奨されます。

1ヶ月に1回程度は正しく数値が出ているか自主的に検証を実施し、「測定数値が極端に低く出る」「毎回誤差が出る」などの症状がある場合は、早めの点検が必要です。

また、保管方法によっても精度は変わりやすいため、高温多湿の場所を避け、乾燥していて涼しい場所に保管すると良いでしょう。

機器トラブルによる測定ミスは、誤った判断や不適切な運用につながるリスクがあるため、定期点検・校正スケジュールも運用ルールの一部として明確にしておくと安心です。

関連記事:『アルコールチェッカーの校正とは?定期的なメンテナンスの重要性

5. アルコールチェックを実施する際の3つのポイント

アルコールチェック義務化において、必ず押さえておくべきポイントは大きく分けて3つです。

すべて日々の運用に直結するため、チェックの流れと合わせてあらかじめ理解しておきましょう。

【ポイント1】アルコールチェックは「業務目的で運転する人」が対象

アルコールチェックの対象となるのは「一定台数を保有する事業所のドライバー」です。

ここで重要なのは、「業務で使用する場合、自家用車か社用車かは問われない」という点です。

車両の名義に関係なく、業務の一環として運転する場合は基本的に対象になります。

したがって、営業車を用いる社員はもちろん、現場訪問や社員送迎など業務のために自家用車を運転する社員もチェックが必要です。

また、定期的な運転だけでなく、月に数回・臨時の運転が発生する場合は、原則対象と考えておくとよいでしょう。

業務の一環として運転する可能性がある社員、部署などを洗い出し、運転者リストを作成しておくと運用がスムーズになります。

【ポイント2】運転前後の2回のアルコールチェックが基本

アルコールチェックは「運転前」と「運転後」の1日2回行うことが基本です。

運転前は、飲酒の影響が残っていないかを確認して事故を防止するためであり、運転後は、業務中の飲酒有無を確認する目的があります。

2回のアルコールチェックを行うことで、「運転を伴う業務が安全に行われたか」を記録に残すことができます。

また、運転後に高い数値が検出された場合は、業務時間内の飲酒が疑われるため、適切な対応が求められます(詳細な対応フローは各社で定める必要があります)。

【ポイント3】安全運転管理者の対面確認が必要

アルコールチェックは原則として、安全運転管理者(または補助者)が対面で実施する必要があります。

その理由は以下の通りで、数値以外の異常を総合的に確認するためです。

  • 測定値
  • 顔色や声の調子
  • ふらつき
  • 受け答えの様子

アルコールチェックの数値だけでは判断できないケースに備えて、対面での確認が基本とされています。

直行直帰の際は例外として対応

出張や直行直帰など、対面確認が難しいケースもあります。

この場合は、対面ができなくても以下のような方法で確認を行う運用が認められています。

  • オンライン通話(映像付き)での確認
  • 遠隔でアルコールチェッカーを使用し結果を報告
  • 運転記録の提出

ただし、どの方法が法令に適合するかは地域によっても解釈が分かれる場合があります。

そのため、独自の判断で運用を決めるのではなく、必ず所轄の警察署へ確認することが推奨されます。

参考:安全運転管理者による運転者に対する点呼等の実施及び酒気帯び確認等について(通達)(PDF)|警察庁

関連記事:『直行直帰時のアルコールチェック|義務化以降の必要性と対処方法・罰則を解説

6. 導入前に|アルコールチェック義務化の対象企業がすべき4つの対応

アルコールチェック義務化の対象企業が法令遵守を徹底するためには、事前準備が重要です。

特に以下の4つは、早めに準備に取りかかることで、スムーズな運用につながります。

  • ・安全運転管理者の選任と届出
  • ・アルコールチェッカーの導入
  • ・社内での運用ルールの周知
  • ・記録の保存体制を整える

これらの対応を怠ると、法令違反とみなされ、罰則の対象になる可能性もあります。

企業としての信頼を損なわないために、計画的に取り組みましょう。

【対応1】安全運転管理者の選定・届出

白ナンバー事業者におけるアルコールチェックは、安全運転管理者が行います(緑ナンバー事業者は運行管理者が実施)。

そのため、事前に安全運転管理者を選任し、15日以内に管轄の公安委員会へ届出を行う必要があります。

同じ法人であっても別の事業所である場合は、事業所ごとに選任・届出を行わなければなりません。

ちなみに、安全運転管理者のほかにも「副安全運転管理者」の選任が必要なケースもあります。

【副安全運転管理者の選任が必要なケース】

  • 車両保有台数が20台以上40台未満の場合は1人
  • 40台以上60台未満の場合は2人
  • 60台以上80台未満の場合は3人

以上のとおり、20台追加ごとに1人ずつ選任しなければなりません。

以下の関連記事では、安全運転管理者の選任義務や業務内容について詳しく解説しています。業務フローを整備する場合などに、ぜひ参考にしてください。

関連記事:『【2025年】安全運転管理者とは?選任義務から罰則・業務内容まで詳しく解説

【対応2】アルコールチェッカーの導入(国家公安委員会が定める機器)

2023年12月1日道路交通法の改正により、アルコールチェッカーを用いた酒気帯び状態の確認が完全義務化となりました。

使用するアルコールチェッカーは「国家公安委員会が定める」もので、「呼気中のアルコール成分を検知し、その有無またはその濃度を警告音、警告灯、数値等により示す機能を有する機器」と定められているため、導入前に条件を満たしているか確認しておきましょう。

機器精度など性能上の要件は特段定められてはいません。

また、アルコールチェッカーを選ぶ際は、 「アルコール検知器協議会」認定機器一覧 から選ぶことをおすすめします。

アルコール検知器協議会では、販売ガイドラインや技術要件の基準を満たした精度の高い検知器のみが認定を受けています。

以下の関連記事では、企業向けのアルコールチェッカーを比較して紹介しています。自社に適したアルコールチェッカーを導入できるよう、ぜひ参考にしてください。

関連記事:『【2024年】アルコールチェッカーを機能や使用目的ごとに比較!おすすめの10選

【対応3】アルコールチェックの運用ルールの周知

アルコールチェックの義務化を遵守するためには、運用体制の整備が重要です。

以下のような運用ルールを事前に決めておくことで、スムーズに運用が開始できます。

  • 酒気帯びの有無は誰がどのように確認するのか
  • 安全運転管理者が不在の時は誰が代わりに確認するのか
  • 直行直帰で業務を行うドライバーの確認はどう対応するのか
  • アルコール反応があった場合はどう対応するのか

事前に運用ルールを考えなければ、業務に支障をきたし、法令違反にもつながります。

法令を遵守したアルコールチェックを実施するために、運用ルールを定め、事前に社内に周知した上で運用を開始しましょう。

また、運用ルールを整備する際は、就業規則や社内規程の見直しが必要な場合があるため、あわせて確認するとよいでしょう。

【対応4】アルコールチェックの記録・保管体制を整える

アルコールチェックの記録は、1年間の保管が義務づけられています。

保管方法は厳格に決められていませんが、大きく分けて主に以下の3つの方法があります。

  • エクセルデータ
  • クラウド型アルコールチェッカーシステム

紙やエクセルデータで保管する場合、記録漏れなどのヒューマンエラーや、紛失、改ざんなどのリスクが考えられます。

ドライバーや管理者の業務負担も増えるため、近年はクラウド型のアルコールチェッカーを導入する企業が増えています。

クラウド型のアルコールチェッカーは、検知結果はクラウドに自動送信・保存されるため、運用の手間を大幅に削減できます。

さらに、改ざんなどの不正リスクも低く、監査の際に、公安委員会から記録簿の提出を求められた場合、必要な情報を即座に取り出せるのも大きなメリットです。

アルコールチェックの実施も重要ですが、記録・管理体制を整えることも大切な業務のひとつです。

自社に適した管理体制を整えましょう。

7. アルコールチェック義務化に違反した場合の罰則

アルコールチェック義務化に違反した場合、企業・安全運転管理者・ドライバーそれぞれに厳しい罰則が科される可能性があります。

さらに、飲酒運転による重大事故が発生した場合は、刑事罰や行政処分に加え、企業の社会的信用を大きく損なうリスクもあります。

そこで本章では、違反時に想定される企業・安全運転管理者の罰則と、ドライバーへの罰則を解説します。

企業・安全運転管理者への罰則

アルコールチェックを実施しなかった場合、安全運転管理者には「安全運転管理者制度違反」により、以下のいずれかの行政処分が下されます。

【安全運転管理者制度違反】
違反名違反内容処分内容
選任義務違反選任義務の対象であるにもかかわらず、安全運転管理者を選任していない50万円以下の罰金
解任命令違反公安委員会が「安全運転管理者が適切に職務を遂行できない」と判断し、解任したにもかかわらず、選任を継続したり、再選任している
是正措置違反公安委員会が是正措置を勧告したにもかかわらず、是正措置を行っていない
選任解任届出義務違反安全運転管理者を選任(解任)したにもかかわらず、選任(解任)してから15日以内に管轄の公安委員会へ届出を行っていない5万円以下の罰金

継続的な違反や事故発生などが重なると、企業に対して、営業停止や車両停止の行政処分が科される可能性があります。

また、飲酒運転による死傷事故が発生した場合、企業や安全運転管理者に、罰金や懲役などの刑事罰や、民事訴訟による賠償金の支払いが科される可能性も考えられます。

関連記事:『安全運転管理者制度の義務を怠った場合の罰則について解説!その背景は?

ドライバーが飲酒運転した場合の罰則

ドライバーが飲酒運転した場合の罰則は以下のとおりです。

【ドライバーが飲酒運転した場合の罰則】
 呼気中アルコール濃度違反点数行政処分
酒気帯び運転0.15mg/l以上0.25mg/l未満13 点免許停止(90日間)
0.25mg/l以上25 点免許取り消し(欠格期間2年)※
酒酔い運転数値の判断ではない35点免許取り消し(欠格期間3年)※

※欠格期間とは、運転免許の取消処分を受けた者が運転免許を再度取得することができない期間

酒酔い運転は、数値による判断ではなく、「ろれつが回っていない」「正常に受け答えができない」など、明らかに酔っている状態で運転をした場合に適用されます。

そのため、呼気中アルコール濃度が低くても、アルコールの影響を強く受けている場合、酒酔い運転が適用される可能性があります。

「毎日飲酒しているから酔わない」「アルコールチェッカーに反応しなければ問題ない」といった安易な考えは、重大事故につながるリスクがあります。

飲酒に関する正しい知識を身につけ、運転に携わる者としての自覚と責任を持つことが重要です。

関連記事:『【2024年】飲酒運転の概要と現状について|罰則と行政処分・防止するためにできること

8. 運送業における「点呼」とは?

運送事業者(緑ナンバー)では、アルコールチェックと同様に「点呼」が法令で義務付けられています。

点呼とは、「ドライバーの健康状態・酒気帯びの有無・車両の状態などを確認し、安全に運行できるかを判断する法定業務」です。

点呼はアルコールチェックよりも広い安全管理の枠組みであり、適切に行われていない場合は、行政処分(車両停止など)や、重大事故時の企業責任につながります。

本章では、「点呼が義務付けられている理由」と「行政処分」について解説し、正しい点呼を行うための3つのポイントを紹介します。

関連記事:『運送業における「点呼」とは?点呼のやり方・種類・タイミングなど全体像を完全把握

点呼が義務付けられている理由

点呼の最大の目的は「事故の未然防止」です。

特に運送業では長時間の運転や車両トラブルのリスクが大きく、ドライバーのわずかな体調変化も事故につながります。

点呼では主に以下の5つを確認します。

  • 酒気帯びの有無(アルコールチェッカーによる確認)
  • 疾病・疲労など体調異常
  • 車両の日常点検が済んでいるか
  • 運行時の道路状況や天候の変化
  • 運行指示(経路・注意事項など)

形式的な点呼では事故防止につながらず、過去には「不適切点呼が原因で重大事故が発生し、事業者が厳しい行政処分を受けた」事例もあります。

点呼が「単なる業務確認」ではなく、法令で定められた重要業務であることをしっかり理解することが大切です。

参考:点呼は安全運行の要(PDF)|国土交通省 中部運輸局

行政処分について|点呼未実施・不適切点呼のリスクと罰則

点呼の未実施や不適切点呼は、行政処分の対象です。

内容によっては、以下のような処分が科される可能性があります。

  • 点呼の未実施:初違反で40日車、再違反で80日車
  • 不適切な点呼:初違反で20日車、再違反で40日車
  • 軽微な違反など:初違反で警告、再違反で10日車
  • 飲酒運転防止にかかる点呼実施義務違反:初違反で100日車、再違反で200日車

※日車=営業用車両の使用停止日数

特にアルコール関連の違反は処分が重く、企業の信頼低下や行政監査の強化につながります。

運送業では、アルコールチェック義務化以上に厳しく管理されている領域であるため、確実な運用が必要となります。

関連記事:『「不適切点呼」とは?点呼未実施との違いや罰則・違反事例をわかりやすく解説

正しく点呼を行う3つのポイント

点呼を法令に沿って正しく実施するには、最低限、以下の3つのポイントを押さえておく必要があります。

① 運転を伴うすべての業務で「運転前後の点呼」を行うこと

運送業では、業務前と業務後それぞれに点呼が必要です。

健康状態・車両異常・酒気帯びの有無など確認すべき項目が異なるため、2回の実施が必須です。

② 点呼は原則「対面」で行う

対面点呼が基本であり、ドライバーの声、表情、挙動などを確認して事故を防ぎます。やむを得ない場合のみ、一定の条件下においてIT点呼や電話点呼が認められています。

③ 点呼記録を1年間保存する

点呼内容は法令で1年間の保存が必須です。

紙・Excelでの記録も認められていますが、改ざん防止や業務効率の面から、近年はクラウド型点呼システムの導入が進んでいます。

9.【独自調査】アルコールチェックの導入と運用実態に関する調査

パイ・アールでは、2025年の秋の全国交通安全運動にあわせて、独自で「アルコールチェックの導入と運用実態に関する調査(※義務化対象企業の勤務者800名を対象/2025年8月29〜30日実施)」を行いました。

詳しくは以下の参考記事をご覧ください。

参考:『【秋の全国交通安全運動】アルコールチェック義務化から約1年半制度はできたが3人に1人が検知結果を”自己申告のみ”、3割以上が…

本調査によって、アルコールチェックをめぐる実態が浮き彫りになりました。

まず注目すべきは、「約60%の企業が義務化前の段階でアルコールチェッカーを導入していた」という点です。

一方で、その運用を「第三者が確認していない企業が約34%」にのぼり、曖昧な自己申告に頼った運用が残っていることも明らかになりました。

さらに深刻なのは、「実際にアルコールが検出された経験がある人が4人に1人」という結果です。

しかも、そのうち半数以上が「もう抜けていると思っていた」と回答しており、無自覚な酒気残りが大きなリスクをはらんでいることも分かりました。

制度の整備が進む一方で、人の感覚にゆだねられたリスクがまだ残っている実態が伺えます。

業務のデジタル化が進む中、「クラウド型のアルコールチェックシステムを導入している企業は約44%」にとどまっており、導入状況にはまだ企業ごとに大きな差があります。

運用の徹底や記録の透明性、データ管理まで含めて仕組み化を進める企業と、従来のやり方にとどまる企業との差が広がりつつある状況です。

こうした調査結果は、義務化対応だけでは十分ではなく、企業側が「安全運転管理の質」をどこまで高められるかが今後の大きな課題であることを示しています。

さらに、以下の記事では、今後起こりえる課題や考察を交えて深掘りして解説していますのであわせてご覧ください。

関連記事:『【独自調査】アルコールチェック義務化から1年半|企業の実態調査で見えた課題とは?

10. 2025年最新のアルコールチェッカー導入状況

本章では、2025年1月にLINE WORKS株式会社が行った「アルコールチェック義務化に関する意識や取り組み状況・課題」に関する実態・意識調査の内容をもとに最新の導入状況などを紹介します。

本調査は、全国20〜59歳のアルコールチェック義務化の対象企業、またはアルコールチェックに関する業務に携わっている1,000人を対象に実施されたインターネット調査です。

本調査から、アルコールチェックの義務化により「導入」は完了しつつあり、次は「運用の質」にフェーズが移行していることが分かります。

現場で実際に起きている状況を把握し、導入の進捗状況や運用上の課題について考えてみましょう。

参考:アルコールチェック義務化に関する実態・意識調査|LINE WORKS株式会社

アルコールチェッカー使用の実施率100%は5割以下

2025年1月に発表された調査内容では、アルコールチェッカーを導入している企業は全体の79%でした。

一見すると普及が進んでいるようにも見えますが、前年度(76%)からの増加はわずか3ポイントにとどまっています。

義務化から1年以上が経過しているにもかかわらず、いまだ約2割の企業が導入に踏み切れていない状況です。

さらに、アルコールチェッカーによる酒気帯び確認を「100%確実に実施できている」と回答した企業は48%でした。

前年度の35%より改善しているとはいえ、半数以上の企業では運転後の確認が漏れやすく、運用が安定していないことが分かります。

こうした結果から「事故でも起きない限り、運用が徹底されにくいのではないか」と懸念されるほど危機的状況だと感じています。

企業は、法令遵守を徹底し、安全管理体制を整えるために、今後も運用フローの見直しや改善が必要といえるでしょう。

非クラウド型アルコールチェッカーや手書き管理が現場の負担に

調査内容によると、非クラウド型のアルコールチェッカーを使用している企業は51%、手書きでの記録管理を行っている企業は66%に上ります。

手書きやエクセル入力などのアナログな運用方法は、管理者やドライバーにとって大きな負担になっており、業務効率の低下やミスの原因とされています。

クラウド型のアルコールチェッカーであれば、検知内容はクラウドに自動送信・保存されるため、運用の手間を大幅に削減できます。

アルコールチェッカーの導入を検討する企業も増える中で、今後、クラウド型システムへの移行が進むことが予測されています。

参考:アルコールチェック義務化に関する実態・意識調査|LINE WORKS株式会社

11. 自社に適したアルコールチェッカーの選び方|失敗しないための4つのポイント

アルコールチェック義務化が進む中で、「どの機器を選べばいいか分からない」という声は依然多くあります。

アルコールチェッカーは見た目が似ていても、用途・耐久性・管理方法・センサー精度がモデルごとに大きく異なります。

本章では、事業所規模や運用ルールに合わせて、後悔しないための「4つの選定ポイント」を整理して紹介します。

勤務体系に合わせて「据置型」か「モバイル型」を選ぶ

アルコールチェッカーは主に、事業所に常設して使う「据置型」と、外出先でも使える「モバイル型」があります。

それぞれ、勤務形態や使用用途にあわせて選ぶと運用時のトラブルを防ぐことができるでしょう。

【据置型】出社・帰社の流れが一定
【モバイル型(併用)】直行直帰・出張が多い

近年は、外での勤務が多い企業ほど「どこで測定しても記録が残る運用」が求められているケースが多いです。

希望する記録・保存方法に対応しているか

法令にあわせてアルコールチェックの結果を1年間記録しなくてはなりません。

そのため、アルコールチェッカーを選ぶ際は、自社の記録方法、保存方法に適しているか確認すると良いでしょう。

保存方法は大きく以下の3種類に分かれます。

  • クラウド型(不正防止・管理効率が高い)
  • PC管理型(電子保存だが社内で管理)
  • 紙・手書き管理(導入は安価だがミス・改ざんリスクが高い)

アルコールチェック義務化の影響で、監査強化の流れもあり、クラウド型を選ぶ企業が増加しています。

年間の測定回数とメンテナンスやサポートの充実

アルコールチェッカーは、製品ごとに「センサーが正確に測定できる回数」や「使用期限」が設定されています。

業務で毎日使用する企業では、この「耐久性」や「使用回数」が機種選びの重要な判断材料になります。

例えば、以下のケースを想定してみましょう。

  • アルコールチェッカーを使用する運転者が10名
  • 1日の始業と終業の2回測定
  • 1か月の稼働日が22日間

10名×2回/1日×22日間×12か月=5280回

上記の場合、年間の測定回数はおよそ5,000回です。

年間使用回数をあらかじめ計算しておくことで、センサー更新のタイミングを揃えやすくなり、メンテナンス管理もシンプルにできます。

また、メーカーのサポートも確認しておくと、さらに安心です。

センサーの種類(電気化学式(燃料電池式)・半導体式)

アルコールチェッカーを選ぶ際に必ず確認したいのが「センサーの種類」です。

現在一般的に使われているのは電気化学式(燃料電池式)と半導体式の2種類で、特徴と精度が異なります。

まず、業務用途で主流となっているのが「電気化学式」のセンサーです。

アルコール成分以外の物質にはほとんど反応しないため、非常に安定した測定結果が得られることが特徴です。

また、経年劣化が比較的少なく、長期運用でも精度が落ちにくい点も企業向けとして支持されている理由の1つです。

価格は半導体式よりやや高めですが、信頼性や法令遵守の観点から多くの企業が電気化学式を採用しています。

一方の半導体式センサーは、導入しやすい価格帯であることから個人利用や簡易用途で普及しています。

ただし、匂い成分などアルコール以外の物質にも反応してしまうケースがあり、測定値にばらつきが出やすい点には注意が必要です。

アルコールチェック義務化に対応し、日々の測定結果を確実に管理する必要がある企業の場合、「精度・安定性・信頼性」の面から電気化学式を選ぶケースが多いのが現状です。

関連記事:『【2024年】アルコールチェッカーを機能や使用目的ごとに比較!おすすめの10選

12. アルコールチェック義務化による業務負担

アルコールチェック義務化は、安全運行を確保するうえで欠かせない取り組みですが、現場では運用の手間や時間的な負荷が大きく、担当者・ドライバー双方に業務負担が発生しています。

本章では、それぞれが抱える代表的な業務負担を整理し、課題の全体像を明確にします。

安全運転管理者の負担

アルコールチェックの中心的役割を担う安全運転管理者には、日常業務とは別に多くの追加タスクが発生します。

運転前後の確認、記録をこなすほか、直行直帰のドライバーへの対応、アルコールチェッカー本体の管理、点呼との調整など、業務は多岐にわたります。

また、紙やエクセルで記録している場合は、記入漏れや改ざんリスクを防ぐための管理が必要となり、日々の業務を圧迫する大きな要因となっています。

「管理者1名では対応しきれない」という声も多く、運用体制の見直しは業界全体の課題といえます。

ドライバーの負担

ドライバー側にも、アルコールチェック義務化により新たな業務が追加されています。

毎日の測定・報告に加え、混雑時の待ち時間、直行直帰時の遠隔対応など、運行以外の作業が増えることで業務効率が低下しやすい状況です。

特に、アナログ型のアルコールチェッカーを使用している現場では、「紙の管理が煩雑」「再測定の記録に時間がかかる」といった声が多く、負担は管理者以上に深刻です。

こうした現場のストレスは、結果として測定精度の低下や、運用ルールの形骸化につながる恐れもあります。

13. アルコールチェック義務化に対する業務負担軽減の3つの方法

アルコールチェック義務化により業務負担が増加することは、一見ネガティブに感じますが、安心安全のための取り組みであるため、軽視はできません。

そもそも業務負担を前提とするのではなく「仕組みで軽減する」ことが、法令遵守と効率化の両立につながります。

本章では、多くの企業が実践して成果を上げている3つの業務負担軽減策を紹介します。

チェック体制・フローの見直し

まず取り組むべきは、日々のアルコールチェックの流れを整理することです。

測定場所の動線、朝の混雑時間帯の対応、直行直帰時のチェック方法など、現場で起きている負担の多くは「フローの不整備」によって生じています。

測定器の配置見直しや台数追加、担当者の役割分担など、現場の課題を洗い出して再設計するだけでも、ドライバー・管理者双方の負担は大きく軽減できます。

記録体制の最適化

紙・エクセルといったアナログ管理は、記入漏れ、誤記入、改ざんリスクが大きく、管理者の負担を増幅させる要因になっています。

記録方法の標準化やテンプレートの見直し、回収・保管フローの整理だけでも、日々の業務効率が向上し、法令遵守の徹底にもつながります。

アルコールチェッカーの対応マニュアルを整備し、社内教育を行うことで、トラブル時の判断ミスも防止できるでしょう。

クラウド型アルコールチェッカーの活用

最も効果が大きいのが、クラウド型アルコールチェッカーの導入です。

測定結果が自動でクラウドに保存されるため、管理者の確認・集計作業が大幅に軽減され、ドライバーの手書き作業もなくなります。

不正防止や改ざん対策にも強く、監査対応も迅速に行えるため、法令遵守の観点でも非常に優れています。

「運用を効率化したい」「負担を根本的に減らしたい」という企業にとって、最も現実的で効果的な選択肢といえるでしょう。

14. 義務化対応のアルコールチェッカーは「アルキラーNEX」

アルコールチェックの完全義務化に対応するアルコールチェックシステムとして、お客様に喜ばれているのが、パイ・アールが開発している「アルキラーNEX」です。

法令遵守はもちろん、業務の効率化や記録管理のしやすさを兼ね備えたモデルとして、緑・黒ナンバー事業者や白ナンバー事業者を中心に多くの企業で導入されています。

そこで本章では、アルキラーNEXの特徴や、2025年のアップデートに関する最新機能について分かりやすく解説します。

アルキラーNEXの特徴

アルキラーNEXは、いつ・どこで・だれが検知したか、ひと目でわかるクラウド型アルコールチェッカーサービスです。

スマートフォンとアルコールチェッカーを連携させることで、簡単にアルコールチェックを行い、検知結果はクラウド上で一元管理できます。

日時・位置情報・顔写真といった関連データが自動でクラウドに送信されるため、管理者はリアルタイムで詳細な情報を確認できます。

アルキラーNEXは、アルコール検知器協議会の認定機器であり、業務用クラウド型アルコールチェッカーとして、規模や業界を問わず、幅広い企業で導入されています。

ほかにも、以下のような特徴があります。

  • 日本製ガスセンサーにより高精度の検知が可能
  • サポート体制とアフターサービスが充実
  • 顔認証やワンタイムパス認証による不正防止機能を搭載
  • 走行管理オプション機能で車両予約や免許証の有効期限管理が可能
  • 外部システムの 勤怠システムやキーボックスとの連携が可能など

アルキラーNEXは、単なるアルコールチェッカーではなく、業務の効率化をサポートする多機能ツールです。そのため、ドライバーと安全運転管理者の業務負担を軽減することが可能です。

これに加え、2025年1月より事業者の業務負担をさらに軽減する最新機能が搭載されています。次項で詳しく紹介します。

2025年1月|機能が大幅アップデート

アルキラーNEXは、アルコールチェックの運用に加えて、走行管理をサポートする新機能をアップデートしました。

【アルキラーNEXの新アップデート機能】
新機能内容
動態管理車両の位置情報をリアルタイムで地図上に表示し、運行状況を可視化。ドライバーの安全確保や業務指示に活用可能。
運転経路の表示各車両の運転ルートを地図上に表示。運行ルートの確認や見直しが可能。
走行距離の自動計算GPS情報をもとに走行距離を自動で計算。オドメーターの数値入力の手間をなくし、ガソリン代などの経費算出にも利用可能。
運転報告ごとの写真添付運転報告ごとに写真を最大3枚まで添付可能。訪問先到着の報告や経費発生時のレシート画像の添付などに活用可能。
有料道路料金の入力有料道路料金の入力が可能となり、写真添付機能と組み合わせて、運転日報上で経費の報告も可能。

今回のアップデートにより、アルキラーNEXはアルコールチェックだけでなく、運行管理全体をサポートするツールへと進化しました。

安全運転管理者は、アルコールチェックの結果だけでなく、運転日報や車両の利用状況を一元管理できるようになり、業務の効率化と安全性の向上が期待できます。

アルキラーNEXの機能や導入実績など、詳細内容は以下のリンクから確認できます。

参考:アルキラーNEX|クラウド型アルコールチェッカー【アプリで簡単操作】

15.【Q&A】アルコールチェック義務化に関する10の質問

アルコールチェックの義務化に伴い、「対象となる企業は?」「どのタイミングで検査すべき?」「記録の保管期間は?」など、現場ではさまざまな疑問や不安の声があがっています。

そこで本章では、アルコールチェックに関してよく寄せられる10の質問をQ&A形式でわかりやすく解説します。

正しい運用のヒントとして、ぜひ参考にしてください。

アルコールチェックを行うタイミングは?

アルコールチェックを行うタイミングは、運転前の1回と運転後の1回の計2回です。

1日に何回も運転する場合、その都度チェックする必要はありません。

法令にも「運転を含む業務の開始前や出勤時、および終了後や退勤時に行うことで足りる」と記されています。

義務化において「対面確認」は必須?

原則として、対面での目視確認が必要です。

ただし、直行直帰や出張で対面確認がむずかしい場合は、電話やビデオ通話など、対面に準じた方法での確認が認められています。

レンタカーでもアルコールチェックは必要?

レンタカーやカーシェアは、企業(借主)が保有する車両ではありませんが、車両の使い方や状況次第では、アルコールチェックが必要です。

例えば、安全運転管理者の選任が必要な企業が、業務でレンタカーやカーシェアを数週間から数か月にわたって継続的に利用する場合、その車両は企業が管理するものとみなされ、アルコールチェック義務の対象になります。

関連記事:『レンタカーやカーシェアを業務で使用する際はアルコールチェックが必要|安全運転管理者が注意すべきポイント

アルコールチェックは誰が行う?

アルコールチェックの実施者はナンバープレートの色によって異なります。
緑ナンバー事業者では「運行管理者」、黒ナンバー事業者では「貨物軽自動車安全管理者」、そして白ナンバー事業者では「安全運転管理者」が行います。

関連記事:
運行管理者とは|仕事内容や必要な資格・安全運転管理者との違いを解説
貨物軽自動車安全管理者とは?業務内容・義務化の背景・罰則を詳しく解説
【2025年】安全運転管理者とは?選任義務から罰則・業務内容まで詳しく解説

安全運転管理者が不在の時は誰が実施する?

安全運転管理者が不在の場合、「副安全運転管理者」または「安全運転管理者の業務を補助する者」が運転者のアルコールチェックを実施します。

安全運転管理者が不在の場合でも、アルコールチェックは必ず実施しましょう。

直行直帰の場合でもアルコールチェックは必要?

直行直帰の場合でも「目視」と「アルコールチェッカー」で酒気帯びの確認が必要です。

ドライバーにスマートフォンや携帯型アルコールチェッカーを携行させ、電話やビデオ通話によって安全運転管理者が目視確認を行い、アルコール検知器による測定結果もチェックします。

出張時や、早朝・深夜などで対面での確認が困難な場合も、同様に実施する必要があります。

関連記事:『直行直帰時のアルコールチェック|義務化以降の必要性と対処方法・罰則を解説

法人向けのアルコールチェッカーは指定されている?

法人向けのアルコールチェッカーの指定はありません。

ただし、国家公安委員会は、アルコールチェッカーを「呼気中のアルコールを検知し、その有無又はその濃度を警告音、警告灯、数値等により示す機能を有するもの」と定義しています。

関連記事:『【2024年】アルコールチェッカーを機能や使用目的ごとに比較!おすすめの10選

参考:「道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令案」等について(PDF)|国家公安委員会

お酒を飲まない人もアルコールチェックの対象?

アルコールチェックの対象は、「事業所の業務のために運転する者」と定められているため、運転する場合はお酒を飲まない人もチェックの対象です。

業務のために車を運転する場合は、お酒を飲まない人でも運転前後1日2回のアルコールチェックを行わなければなりません。

関連記事:『アルコールチェックの義務化は飲まない人も対象になる?対象者や注意点を解説

アルコールチェックの記録はいつまで保管するの?

アルコールチェックの義務化に伴い、記録簿を1年間保管することが定められました。

記録を保存していない場合は罰則があるので、紛失や不正が発生しないように厳重に保管しましょう。

関連記事:『アルコールチェック記録簿|記入例、クラウド型アルコールチェッカーで簡易的に実施する方法を紹介

アルコールチェッカーの導入コストを抑える方法はある?

アルコールチェックシステムの導入コストを抑えるには、補助金や助成金制度の活用がおすすめです。

全日本トラック協会では、対象機器の取得価格の1/2、上限2万円を助成しています(各都道府県のトラック協会ごとに異なります)。

各自治体でも独自に補助金や助成金を実施しているため、導入前に募集情報があるかチェックしてみましょう。

関連記事:『アルコールチェッカー導入に活用できる補助金・助成金|申請方法や注意点を紹介

16. まとめ|アルコールチェック義務化に対応したアルコールチェックを実施しよう

本記事では、アルコールチェック義務化の概要や背景、最新の導入状況、運用方法や罰則、対象企業やよくある質問について紹介しました。

アルコールチェックの義務化は、ドライバーの安全を守り、飲酒運転による重大事故を未然に防ぐための重要な取り組みです。

事業者は、法令に則ったアルコールチェックの実施と記録管理を徹底することで、ドライバーの安全意識の向上と企業の信頼性の確保につながります。

また、クラウド型アルコールチェッカーの導入も検討しつつ、無理なく継続できる運用体制を整え、業界全体で飲酒運転ゼロを目指しましょう。

株式会社パイ・アール ロゴ

この記事の執筆者

株式会社パイ・アールPAI-R Co., Ltd.

安心・安全な交通社会の実現へ向けてさまざまな課題や解決を探求している 株式会社パイ・アール は、アルコールチェックをはじめドライバーの安全管理や業務管理にまつわるさまざまなお役立ち情報を発信しています。

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