【危険】ノンアルコールビール(飲料)を飲んで車の運転をしてもいいの?対策と選び方を解説
飲み会に車を運転して参加する場合、飲酒運転にならないようにとノンアルコールビール(飲料)を選んでいる方も多いのではないでしょうか?
「ノンアルコール」と記載があればアルコールが全く含まれていないように感じますが、本当にノンアルコールビール(飲料)を飲んだあとに運転をして酒気帯び運転になることはないのでしょうか?
この記事ではノンアルコールの定義と酒気帯び運転にならないための飲み方や注意点を解説します。
目次 / このページでわかること
1.ノンアルコールビール(飲料)を飲んだ後に運転してもいいの?
「運転する日はノンアルコールビールにしておこう」という方も多いと思いますが、果たしてノンアルコールビールを飲んだ後に運転することは、まったく問題ないと言えるのでしょうか?
ここでは運転前にノンアルコールビールを飲むときの注意点についてお伝えします。
ノンアルコールビール(飲料)が必ず度数0とは限らない
ノンアルコールビール(飲料)とは、アルコール度数が「1%未満」の飲料を指します。アルコール度数が1%以上になると日本の酒税法では「酒類」に分類されます。つまり、アルコール度数「0.00%〜0.99%」であれば「ノンアルコール飲料」と謳っても法律上問題がありません。
そのため、運転前にノンアルコールビール(飲料)を摂取する場合は、ノンアルコールビール(飲料)=アルコールがまったく含まれていない、と判断せずアルコール度数が「0.00%」かどうかを確認する必要があります。
微量でもアルコールが含まれていれば飲酒運転となり罰則の対象になる可能性がある
飲酒運転(酒気帯び運転)の基準値は呼気1リットル中のアルコール濃度が0.15mg以上となります。
アルコール度数0.00%の飲料であれば、飲んだ量や時間にかかわらず、体内からアルコールが検出されることはなく、酒気帯び運転にはなりません。
しかしながら、わずかにアルコールを含んだノンアルコール飲料を短時間で大量に摂取した場合はごく稀にですが、基準値に達することがあります。そのため、ノンアルコール飲料=酒気帯び運転になる可能性がゼロと言い切ることはできません。
また、基準値未満であっても正常な受け答えができない状態で運転をしてしまうと、「酒酔い運転」の扱いになってしまいます。
ノンアルコール飲料だからといって安心せず、運転前に飲む場合には慎重に判断する必要があります。
2.飲酒運転にも種類がある
一概に「飲酒運転」といっても運転手の状態や酒気帯びの数値によってその扱いは異なります。
必ずしも基準値以下であれば問題ない、ということではありませんので運転する方はよく理解しておく必要があります。
酒酔い運転
酒酔い運転とは呼気中のアルコール濃度とは関係なく、下記のように客観的に見てアルコールが原因で正常な運転ができないと判断される状態をさします。
- まっすぐに歩けない
- 受け答えがおかしい
- ろれつがまわっていない
上記以外にも安全に運転ができない状態だと判断された場合、酒酔い運転と見られる可能性があるので注意しましょう。
酒気帯び運転
酒気帯び運転とは呼気1リットル中のアルコール濃度が0.15mg以上、または血中1ミリリットル中0.3mg以上のアルコール濃度が検出された状態をさします。
それぞれの罰則については次の章でも紹介しますが、さらに詳しく「酒酔い運転」と「酒気帯び運転」について知りたい方は以下の関連記事をご覧ください。
3.それぞれの飲酒運転の罰則について
飲酒運転にも「酒酔い運転」と「酒気帯び運転」の2種類あることを説明しました。
それでは「酒酔い運転」と「酒気帯び運転」は、それぞれの罰則にも違いがあるのでしょうか?
罰則の内容にかかわらず、たとえ少量であっても飲酒後の運転は許されない、ということは年頭に置いた上で罰則内容についても理解しておきましょう。
酒酔い運転の罰則
アルコール濃度に関係なく、酒酔い運転と判断された場合は5年以下の懲役または100万以下の罰金、さらに以下の行政処分が課せられます。
酒酔い運転の状態 | 行政処分の内容 | |
---|---|---|
点数の処分 | 免許の処分 | |
アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態 | 35点 | 免許取り消し (欠格期間3年~ ※) |
※欠格期間・・・免許の再取得ができない期間
酒気帯び運転の罰則
酒気帯び運転で捕まってしまった場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金、さらにアルコール濃度に応じて以下の行政処分が課せられます。
呼気1リットル中のアルコール濃度 | 行政処分の内容 | |
---|---|---|
点数の処分 | 免許の処分 | |
0.15mg未満 | なし | なし |
0.15mg以上~0.25mg未満 | 13点 | 免許停止(90日~) |
0.25mg以上 | 25点 | 免許取り消し (欠格期間2年~ ※) |
※欠格期間・・・免許の再取得ができない期間
以下の関連記事ではさらに詳しく紹介していますので参考にしてください。
4.ノンアルコールビール(飲料)で飲酒運転にならないための対策
「運転を予定しているけど、せっかくみんなで飲み会なので気分だけでも味わいたい!」そういった場面は度々あると思います。
飲酒運転にならないようにノンアルコールビール(飲料)を正しく理解し、対策を取ったうえで安全に楽しみましょう。
本当にアルコールが0なのか確認する
「ノンアルコール飲料」と謳われていても、アルコール濃度が「0.00%」とは限りません。
日本のメーカーのノンアルコール飲料は多くが0.00%ですが、必ずパッケージの表示を確認してアルコールが含まれていない製品を選ぶようにしましょう。
微アルコールやノンアルコールと誤解されやすい具体的な銘柄を以下の記事で紹介していますので、こちらも参考にしてください。
居酒屋などでノンアルコール飲料を飲む場合は店員に確認する
スーパーなどで購入する製品であれば、缶やビンに表示されているアルコール濃度を確認できますが、居酒屋などで提供されるノンアルコール飲料が必ずしもアルコール濃度0.00%かどうかは目視ではわかりません。運転する前にノンアルコール飲料を飲む場合などは、店員に0.00%かどうか確認するようにしましょう。
5.アルコール分0.00%の国内メーカーのノンアルコールビール一例
日本の飲料メーカーから販売されているノンアルコールビールの一例を紹介します。
①アサヒビール「アサヒゼロ」
ビールを醸造してから、アルコール分を完全に取り除くという「ブリューゼロ製法」によってアルコール分0.00%を実現したノンアルコールビール。とくに「味」にこだわる人におすすめです。
②アサヒビール「アサヒドライゼロ」
のどごしとクリーミーな泡などビールらしさを追及して作られたノンアルコールビールです。カロリーと糖質も「0」で安心して楽しめます。
③キリンビール「キリン グリーンズフリー」
ビールづくりの技術を活かして特許取得の日本初の製法で麦とホップの素材の良さを引き出した味わいです。
④キリンビール「キリン 零ICHI(ゼロイチ)」
本物のビールに近いノンアルコールを目指して作られた商品で、ビールに近いおいしさを追及しながらも甘味料と着色料は不使用で安心です。
⑤サントリーホールディングス「サントリー オールフリー」
アルコールだけではなく糖質、カロリー、プリン体すべてが「0」と嬉しいノンアルコールビールです。
⑥サッポロビール「サッポロ プレミアムアルコールフリー」
原料や品質にこだわり、ビールと同じ仕込み製法を採用しています。飲みごたえとコクが感じられるノンアルコールビールです。
上記で紹介した商品はあくまで一例にはなりますが、日本の各メーカーから多くのノンアルコールビール(飲料)が販売されています。飲食店で取扱いされているものも多いので、いろいろと飲み比べてみて自分好みの味を探すのも楽しいですよ。
6.まとめ
この記事では「ノンアルコールビール(飲料)」の詳細な定義、ノンアルコール飲料を飲んだ後に車を運転する際の注意点について記載しました。この記事を読むまではノンアルコール飲料=アルコールがまったく含まれていないと思われていた方が多かったのではないでしょうか?
居酒屋などに車を運転していく場合はとくに注意し、思いがけない飲酒運転にならないようにくれぐれも気を付けましょう。