【新次元のクルマ体験】テスラの最新機能一覧|EV先駆者のコネクテッドサービスを紹介

EVの代名詞ともいえるテスラは、単なる電気自動車メーカーにとどまりません。
最新の自動運転システムやスマホ連携を活用した車両管理、AIアシスタントによる移動の快適性の向上など、従来の車の概念を覆しています。
「車」という枠を超え、スマートフォンのように常に進化する「新しい乗るデバイス」として、世界中のドライバーにこれまでにない体験を提供しています。
日本では、2010年から販売が開始され、最近は街中でテスラを見かける機会も増えてきました。
そこで本記事では、そんなテスラ車の魅力や最新機能を一覧で紹介し、日本市場における現状や今後の展開、よくある質問についてQ&A形式で解説します。
目次 / この記事でわかること
1. テスラの便利機能一覧
テスラ車は、単なる移動手段にとどまらず、日常の運転をより安全かつ快適にするさまざまな機能を搭載しています。
運転支援からエンターテインメントまで、常に進化を続けるシステムが魅力です。
本章では、オートパイロット機能やインフォテインメントシステムなど、テスラの代表的な機能について一覧で紹介します。
1-1 オートパイロット機能
テスラのオートパイロット機能は、ドライバーの運転をサポートする先進の運転支援機能です。
速度や車間距離の維持、車線変更を自動で行い、長距離運転や渋滞時の負担を軽減します。
まずは、オートパイロット機能の中でも基盤となる各機能を見ていきましょう。
1-1 ① トラフィックアウェア クルーズコントロール(TACC)
トラフィックアウェア クルーズコントロール(TACC)は、テスラのオートパイロット機能の中でも基盤となる運転支援システムです。
具体的には、カメラやレーダーで前方の車両を検出し、車間距離を自動で一定に保つ機能です。
いわゆるアダプティブクルーズコントロール(ACC・車間距離維持装置)であり、前方の車両が渋滞で速度を落とした場合、自動的に速度を落として停車も行います。
また、前方車両が動き出すと自動的に走行を開始します。
1-1 ② オートステアリング
オートステアリングは、運転支援機能のひとつで、ドライバーのハンドル操作をサポートし、車線維持や追従走行を自動で行う機能です。
カメラやセンサーで周囲の状況を認識し、車線の中央を走行するようにハンドルを維持したり、先行車両との適切な車間距離を保ちます。
完全な自動運転機能ではないため、ドライバーは常にハンドルを握り、必要に応じてすぐに操作できるよう備えなければなりません。
テスラの場合、ハンドルに手が置かれていることが一定時間検知されないと、パネルに青色ライトが点滅し、警告メッセージが表示されます(モデルXの場合)。
警告をくり返し無視するとオートステアリング機能は無効となり、自分で運転するようにメッセージが表示され、それでも手動運転を再開しない場合は、減速後に強制停止します。
1-1 ③ オートレーンチェンジ
テスラのオートレーンチェンジとは、オートパイロット機能の作動中に、ドライバーがウインカーを出した際に、車両が周囲の状況を認識後、自動で車線変更を行う運転支援機能です。
車線変更が完了するとウインカーは自動で解除されます。
オートレーンチェンジは、あくまでもドライバーの運転操作を支援する機能であり、完全な自動運転ではありません。
悪天候などで、カメラやレーダーが正常に周囲の状況を捉えられない場合、オートレーンチェンジが正常に動作しない場合があります。
データが不十分な場合には、パネルに警告が表示されるため、常にハンドルを握り運転操作をできるように備えましょう。
1-2 FSD(Full Self-Driving、Supervised)
テスラのFSDは、自動運転機能の進化版とも言える機能で、ドライバーの介入なしに目的地まで自動走行する機能です。
車線変更や速度維持、信号や標識の認識、駐車までのすべての運転操作を車が自動で行います。
テスラは、すべての運転操作の完全自動化を目指しており、2025年現在は、高速道路での自動走行や車線変更などが自動で行えるように進化しています。
FSDは、買い切り型とサブスク型の2つから選べますが、日本では現時点で正式には導入されておらず、利用はできません。
今後、日本における自動運転車両の普及や法整備が進んだ場合には、FSDも導入される可能性があります。
1-3 インフォテインメントシステム
テスラのインフォテインメントシステムは、車内時間をより快適に過ごすことを目的とした機能です。
大型タッチスクリーンを活用し、直感的な操作と高速レスポンスで、ドライブの楽しみをさらに広げます。
ここでは、インフォテインメントシステムの代表的な機能について2つ紹介します。
1-3 ① ナビゲーション
テスラのカーナビは通信型カーナビで、常に最新情報が表示され、渋滞情報を加味したルート案内を行います。
利用者の中には、「日本の地図メーカーに比べると詳細情報が劣る」「車体が大きいのに、狭い道を案内される」「Uターン禁止の交差点でUターンを指示される」という声もあり、Google Mapを併用しているドライバーも多いようです。
一方で、ノートパソコンのような大型タッチスクリーンは、メディアの再生、エアコン調整、車両の各種モード設定など、さまざまな情報を一画面で確認・操作でき、視認性や操作性が評価されています。
1-3 ② メディア(音楽・動画再生・ゲーム)
テスラのメディア機能では、Spotifyなどの音楽アプリと連携させることで、快適に音楽や動画を再生できます。
タッチスクリーンやハンドル右側のスクロールボタンを押し、「オーケー、テスラ」と話しかけることで、音声指示も可能です。
Netflixなどの動画再生も可能ですが、運転中は安全上の理由から視聴が制限されています。
テスラ社のCEOであるイーロン・マスクは、ゲーム好きとして知られており、ハンドルのボタンやタッチスクリーンでゲームをプレイできる機能を搭載しています。
すでにModel3では20タイトルのゲームが収録されており、USBポートにコントローラーを接続することで、家庭用ゲームのように本格的なゲームプレイが可能です。
1-4 快適・安全モード
テスラの車両には、移動の快適性と安全性を向上するための専用モードが数多く搭載されており、温度管理や防犯、ペットや荷物の保護、さらには長時間の車内滞在など、シーンに合わせて最適な環境を自動で調整します。
ここでは、それぞれのモードの特徴と活用シーンを一覧紹介します。
1-4 ① プレコンディショニング
プレコンディショニング(通称:プレコン)とは、走行時や充電時にバッテリーの温度がベストな状態になるよう、あらかじめ出発前または充電目的地までの走行中に、バッテリー温度を温めておき、効率良く走行や充電ができる機能のことです。
目的地がスーパーチャージャーなどの充電施設である場合は、車両が自動で判断し、必要に応じてプレコンディショニングを実行します。
タッチスクリーンから設定可能ですが、専用のTeslaアプリと連携させることで、アプリ上から遠隔での設定が可能です。
1-4 ② ドッグモード
テスラのドッグモードとは、ペットを乗せたまま車から離れる際に、車内の温度を快適な状態に保つための機能です。
エアコンを自動で制御し、設定温度を維持することで、犬が車内で熱中症になるのを防ぎます。
また、センターディスプレイにメッセージが表示されるため、犬を心配して車内を覗き込む通行人や周囲の人に安心感を与えることもできます。
1-4 ③ セントリーモード
テスラのセントリーモードとは、駐車中に車両の周辺の不審な動きを監視する機能のことです。
監視中は、車内の大型タッチスクリーンに「2001年宇宙の旅」に出てくるHAL9000(AIコンピューター)にインスパイアされた画像が表示されます。
異常を検出すると、前後左右の録画データが記録され、ライトの点滅やアラーム音で警告が出されます。
セントリーモードは電力を消費するため、出先などで長時間駐車する場合は、充電切れを起こさないよう注意が必要です。
1-4 ④ キャンプモード
テスラの車両では、音楽や動画、ゲームなどのエンタメを、自動空調された快適な車内で楽しめるキャンプモードが利用できます。
車内で過ごす時間をキャンプになぞられたネーミングになっており、温度が自動調整される快適な車内で、エンタメを楽しめます。
充電レベルが20%を下回った場合は自動的にオフになるため、うっかり寝過ごした場合でも充電切れを心配する必要がありません。
1-4 ⑤ バレーモード
テスラのバレーモードは、車の預かりサービスなどで、他人に車を運転してもらう際に安全性とプライバシーを確保するための機能です。
モードをオンにすると、速度制限がかかり、トランクやグローブボックスが自動的にロックされます。
また、自宅や職場の位置情報がナビゲーションで利用できなくなり、ドライバーの個人情報や車両設定へのアクセスを防止できます。
1-5 ソフトウェアアップデート
テスラは、スマートフォンやタブレットのようにソフトウェアアップデートによって機能改善や新機能追加が自動で行われます。
アップデートでは、世界中のテスラ車から収集された走行データをAIが学習し、その成果を反映した最新ソフトウェアがWi-Fi経由で配信される仕組みです。
ただし、アップデートは全世界同時ではなく、多くの場合はテスラ本社のあるアメリカから順次配信されます。
欧米に続いて日本にも提供されますが、販売台数や法規制の違いにより一部機能が制限されたり、数週間の遅延が発生することもあります。
新しい機能の追加や既存機能の改善、バグ修正が自動で行われるため、運転の安全性と快適性の質が更新されるのが特徴です。
1-6 Teslaアプリ
Teslaアプリは、スマートフォンから車両設定を自在に操作・管理できる公式アプリです。
ドアのロックやエアコン操作といった基本機能から、充電状況の確認、位置情報の追跡、サービス予約まで幅広く対応しています。
ここでは、日常的によく使われるTeslaアプリの便利機能について詳しく解説します。
1-6 ① 遠隔操作
Teslaアプリでは、車両ドアの解錠と施錠、エアコン調整、ライトやクラクション操作などをスマホから遠隔で行えます。
真夏や真冬に乗車前から快適な室温に整えられるほか、駐車場で車の位置を知らせるためにライトを点滅させることも可能です。
離れた場所からでも車をコントロールできるため、日常の利便性と防犯性が大幅に向上します。
1-6 ② 充電管理・航続距離の確認
Teslaアプリでは、現在のバッテリー残量や推定航続距離をリアルタイムで確認できます。
充電中であれば進捗状況や完了予想時間も表示され、充電の開始・停止操作も遠隔で可能です。
また、目的地までの距離や必要な充電量を考慮して事前に計画を立てられるため、長距離ドライブでも安心して運転できます。
充電ステーションの検索機能とも連携しており、効率的なルート選びに役立ちます。
1-6 ③ 位置情報の確認・追跡
テスラの車両では、車両の現在地をGPSで確認できるため、駐車場所が分からなくなったときや盗難対策としても役立ちます。
アプリの地図上に車両アイコンが表示され、移動履歴や最終位置も把握可能です。
万が一、盗難被害にあった場合は、遠隔操作でドアを施錠でき、ライト点滅やクラクション操作で位置を把握でき、防犯面での安心感も高まります。
1-6 ④ サービス予約・ソフトウェアアップデートの管理
テスラでは、アプリから直接、整備や修理の予約を行えるほか、サービスセンターの空き状況も確認できます。
さらに、テスラの大きな特徴である自動のソフトウェアアップデートもアプリで管理可能です。
新機能や改善内容の通知を受け取り、車両にインストールするタイミングを選択できます。
これにより、車は常に最新の状態を保てるため、安全な長期保有につながります。
2. テスラの機能に関するQ&A
テスラには、自動運転支援機能や定期的なソフトウェアアップデートなど、他メーカーにはない独自の特徴があります。
しかし「オートパイロットとFSDの違いは?」「アップデートはどのくらいの頻度?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
本章では、特によく寄せられる質問について、分かりやすく解説します。
テスラの「オートパイロット」と「FSD(Full Self-Driving)」の違いは?
オートパイロットは、ACC(アダプティブクルーズコントロール)とオートステアリング(車線維持機能)を組み合わせた運転支援システムです。
これに対し、FSD(Full Self-Driving)は、オートパイロットの機能に加えて、信号や一時停止標識に対応する「交通認識ライトおよびストップサインコントロール」や、ナビゲーションに沿った自動運転「ナビゲート オン オートパイロット」、自動での車線変更、縦列駐車や直角駐車を自動で行う「オートパーキング」など、より高度な機能が追加されたものを指します。
テスラのソフトウェアアップデートの頻度は?
テスラのソフトウェアアップデートの頻度は不定期ですが、2020年から2024年までの5年間のアップデート回数を平均すると、年247.4回も実施されていることが分かっています。
その内容は、新機能の追加や既存機能の改善、パフォーマンス向上、不具合修正などさまざまです。
ソフトウェアはOTA(Over-The-Air)で配信され、Wi-Fi環境下であれば自動でアップデートが可能です。
Teslaアプリで車両のどの機能を遠隔操作できる?
Teslaアプリで遠隔操作できる主な機能は以下のとおりです。
- ドアの施錠/解錠
- ライト点滅
- クラクション操作
- ウィンドウの開閉
- エアコンの操作(車内温度設定、シートヒーターのオン/オフなど)
- 充電状況の確認と管理
- 車両の位置情報確認
- 走行スケジュールの設定
- デジタルキーとしての利用 など
一部の車種では、サモン機能(狭い場所から車両を呼び出す機能)も利用できます。
3. テスラの基本知識
テスラは世界的に高い関心を集めており、革新的な車両機能だけでなく、進行中の最新プロジェクトやCEOのイーロン・マスクの言動にも多くの注目が寄せられています。
そこで本章では、テスラの基本知識について改めて紹介します。
テスラの基本知識は以下のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
設立年 | 2003年 |
本社 | アメリカ合衆国・テキサス州オースティン |
創業者 | マーティン・エバーハード マーク・ターぺニング |
CEO | イーロン・マスク |
主な事業 | EV(電気自動車)の製造・販売 家庭用・産業用蓄電池の製造・販売 太陽光発電システム、ソーラーパネルの製造・販売 |
テスラ(Tesla, Inc.)は、アメリカ・テキサス州に本社を置くクリーンエネルギー企業です。
持続可能なエネルギー社会の実現を目指し、電気自動車以外にソーラーパネルや蓄電池を製造・販売しています。
言動に注目が集まるイーロン・マスクですが、創業者ではなくCEOとして2004年からテスラの経営に関わっており、またスペースX社のCEOとして、ロケットや宇宙船の開発・製造・打ち上げにも携わっています。
4. テスラの日本での現状と今後の展開
テスラは日本市場でも着実に存在感を高めており、都市部を中心に充電インフラの整備が進んでいます。
昨今のEVシフトの波を受けて、テスラの電気自動車に関心を寄せる人も増えているのではないでしょうか。
そこで本章では、日本におけるテスラの自動運転機能の現状と、今後の展開について詳しく解説します。
4-1 テスラの自動運転機能の現状
日本で普及するテスラ車の大きな特徴は、「オートパイロット」の標準装備です。
高速道路での車線維持や車線変更、加減速支援などの運転支援が利用できます。
ただし、完全自動運転を目指すFSD(Full Self-Driving)は法規制の影響もあり、日本では利用が制限されています。
現在は段階的なアップデートが進められており、法改正や認可の動向によって、より高度な自動運転機能が利用可能になる見込みです。
タクシー業界では、アメリカに続いてテスラを導入する動きが始まっており、すでに名古屋や新潟のタクシー企業で運行されています。
日本ではEV関連の補助金が実施されているため、着実に普及していますが、世界の納車台数は過去3年で最低水準に落ち込んでおり、その背景には中国のEVメーカーであるBYDの成長や、イーロン・マスクの運営方針や政治活動に対する不信感があると考えられています。
EVの購入に関する補助金一覧については、以下の関連記事で詳しく紹介していますので、合わせて参考にしてください。
4-2 テスラの今後の展開
テスラは今後も日本市場での販売網と充電インフラの拡充を進める方針です。
スーパーチャージャー網の全国展開や、家庭用蓄電池「パワーウォール」との連携によるエネルギーエコシステムの構築にも注力しています。
パワーウォールは、太陽光発電による余剰電力や系統からの電気を蓄電し、停電時にも家全体へ電気を提供できる家庭用蓄電池です。
テスラの自動車にもそのまま充電用として活用できるため、ランニングコストを抑えられます。
また、日本での自動運転技術の法的整備が進めば、FSDの本格導入や新機能の解禁が期待されます。
これにより、日本におけるEV普及と次世代モビリティの進化がさらに加速するでしょう。
5. まとめ|進化を続けるテスラの最新機能に今後も注目!
本記事では、テスラの機能一覧やよくある質問、基礎知識、日本市場における現状や今後の展開について解説しました。
テスラは電気自動車の枠を超え、ソフトウェアの自動アップデートや独自の自動運転技術の開発、スマホ連携など、さまざまな面で進化を続けています。
また、充電インフラの拡大やエネルギー関連事業との連携も進み、持続可能なモビリティ社会の実現に向けた取り組みも加速中です。
今後の技術革新や法整備の動きとともに、テスラの最新機能から目が離せません。