法人向けカーリースのメリット・デメリットは?購入との比較や選び方のポイントを解説

社用車の導入においてカーリースを検討する場合、「自社に最適なプランはどれなのか?」判断が難しいと感じる方も多いでしょう。

法人向けカーリースは、初期費用を抑えつつ、車両管理の手間を軽減できるメリットがありますが、契約内容によっては制約が生じるデメリットもあります。

そこで本記事では、カーリースのメリット・デメリットを詳しく解説し、購入との違いも比較しながら解説します。

さらに、料金相場や企業のニーズに適した選び方についても紹介しますので、社用車を導入する際の参考にしてください。

1.法人向けカーリースの仕組み

企業が社用車を導入する際に、購入以外の選択肢として注目されるのがカーリースです。

法人向けカーリースには、主に以下の2種類があり、それぞれ契約内容や費用負担の仕組みが異なります。

  • ・ファイナンスリース
  • ・メンテナンスリース

そこで本章では、ファイナンスリースとメンテナンスリースの違いや特徴について分かりやすく紹介します。

ファイナンスリース

ファイナンスリースは、企業が希望する車両をリース事業者が購入し、本体価格や税金、保険料などをリース料に含めて貸し出す契約方式です。

車両のメンテナンスは企業が行うため、メンテナンス費(部品交換や故障時の修理費用)が別途必要ですが、初期費用を抑えられるのがメリットです。

契約満了後は、車両を返却・再リース・買い取りの中から、自社の希望に合う選択ができます。

会計上は「リース資産」として計上されるため、経理処理の面で注意が必要です。

メンテナンスリース

メンテナンスリースには、リース料にメンテナンス費用(部品交換や故障時の修理費)も含まれています。

個人向けのカーリースでは、メンテナンスリースが一般的です。

法人向けにおいても、車検や故障による部品交換など、メンテナンスに関わるコストはすべてリース料に含まれるため、点検のスケジュール管理が不要になり、コスト管理もしやすくなります。

特に、複数台の車両を管理する企業にとって、車両管理業務の手間を減らせる点は大きなメリットです。

ただし、ファイナンスリースに比べてリース料がやや高い傾向があるため、利用頻度やコストバランスを考慮して選択することが重要です。

2.法人向けカーリースのメリット5つ

法人向けカーリースは、企業が社用車を導入する際に多くのメリットをもたらします。

カーリースの特徴を把握することで、自社に最適な方法で社用車を導入できるので、カーリースのメリットと自社の希望がマッチしているか確認してみましょう。

この章では、法人向けカーリースの主要なメリットを5つ紹介します。

初期費用が安い

カーリースの最大のメリットは、初期費用を抑えられる点です。

社用車をローンで購入する場合、一般的に本体価格の2〜3割の頭金が必要ですが、カーリースは「車を借りる」サービスなので、頭金を支払う必要がなく、その分の資金で新車や高性能な車両を選択可能です。

また、自動車税や登録費用、リサイクル料金、自賠責保険など、すべてリース料に含まれるため、複数台の車両を導入する企業は、初期費用を大幅に抑えられます。

メンテナンスリースであれば、メンテナンス費用はすべてリース料に含まれるため、コスト管理がしやすく、資金繰りの安定にもつながります。

特に、トラックや大型バンなど高額な車両を導入する企業にとって、カーリースのメリットは非常に大きいと言えるでしょう。

車両管理の手間が省ける

メンテナンスリースの場合、車検や修理をリース事業者に任せられ、車両管理の負担を大幅に削減できます。

定期点検やオイル交換、タイヤ交換などの車両管理を委託できるため、保有台数が増えても業務量が増えにくく、ほかの業務に時間をあてられます。

複数台の車両を保有する企業にとって、一台ずつメンテナンスを手配する手間が省けるのは大きなメリットと言えるでしょう。

ほかにも、カーリースの場合、一度契約すると自社保有の車両のように使用できるため、カーシェアのように「繁忙期で車が必要なのに確保(予約)できない」という心配がありません。

関連記事:『車両管理とは?業務内容や企業にもたらすメリット・車両管理システムについて解説

経費処理の手間が省ける

法人で車を購入した場合、固定資産として減価償却の計算が必要になり、車検費用や保険料なども個別に処理しなければなりません。

一方、カーリースは所有権がリース会社にあるため、企業は月々のリース料を経費として計上するだけで済み、経費処理の負担を減らせます。

メンテナンスリースなら、メンテナンス費用がリース料に含まれるため、車両に関わるすべてのコストを一括処理できます。

購入と比べて、経理担当者の負担を減らせるため、企業の業務効率化にも貢献できます。

好みの車種を選べる

レンタカーやカーシェアでは、利用可能な車種やカラーが限られますが、カーリースは企業のイメージや用途に適した車両を自由に選択できます。

最新の車種やEV車両、自動運転技術を搭載した車両も選択でき、新車リースの場合は保証も充実しているため、安心して運用可能です。

中古車リースの場合、さらにリース料を抑えられますが、「メンテナンス費用がどれくらい発生するのか」を考慮する必要があります。

企業の業務内容や予算に応じて、最適な車種を選びましょう。

サポートが充実している

法人向けカーリースの大きなメリットのひとつが、リース事業者による手厚いサポート体制です。

多くのリース事業者では、24時間対応のサポートやロードサービスを提供しており、万が一の事故やトラブルにも迅速に対応してもらえます。

契約前には車種選びやオプションの相談にも対応し、プラン次第では、契約後も定期点検や車検などをサポートしてくれるため、初めてリースを利用する企業や、車の知識に不安がある担当者の方でも、安心して利用できます。

3.法人向けカーリースのデメリット (注意点) 4つ

法人向けカーリースには、多くのメリットがありますが、利用する際はデメリットや注意点も理解しておくことが重要です。

そこで本章では、法人向けカーリースのデメリットを4つ紹介します。

紹介する内容を参考に、業務内容や予算に合ったプランを選びましょう。

中途解約・契約変更ができない

カーリースは、契約満了を前提に設計されているため、原則として途中解約や契約変更ができません。

これは、設定された残価を基に月々のリース料が決められているためです。

ただし、事業の状況が変わり解約が必要になった場合は、違約金を支払うことで契約を解除することも可能です。

しかし、違約金は高額になるケースがあるため、契約前に期間や使用計画を慎重に検討することが重要です。

また、事故などで車が使用不能になった場合でも、契約解除には違約金が発生するため、リスクを考慮した契約が求められます。

契約満了時に違約金がかかる場合がある

カーリースでは、契約時に設定された残価に基づいて月々の支払いが決まります。

しかし、契約満了時に車両の価値が残価を下回ると、その差額を支払う必要があります。

例えば、事故や傷により車両の状態が悪化した場合や、契約で定められた走行距離を超えた場合、追加料金が発生する可能性があります。

そのため、契約期間中は車両の管理に注意が必要です。

残価設定のないカーリースであれば、月々のリース料が割高になりますが、満了時の負担を抑えられるため、契約前にリースプランを慎重に検討しましょう。

走行距離に制限がある

カーリースには、月間または年間の走行距離制限が設定されるため、制限を超えた場合、超過料金が発生します。

一般的に、超過料金は1kmあたり3〜10円ですが、リース事業者やプランによって、走行距離制限がない場合もあります。

複数の車両をリースする場合、業務内容次第では、想定以上に走行距離が増える可能性があるため、事前に自社の使用状況や走行距離を把握することが重要です。

また、契約後はテレマティクスを活用した車両管理システムを導入することで、走行距離を厳密に把握・管理する体制を整えられ、業務の負担を軽減できます。

関連記事:『テレマティクスとは?活用事例とメリット・デメリットをわかりやすく解説

総支払額が「購入」よりも高くなる場合がある

カーリースは、購入よりも初期費用を抑えられ、月々の支払いも安く設定できるため、コスト削減が可能です。

しかし、長期的に見ると、購入よりも総支払額が高くなるケースがあります。

総支払額が高くなる場合、以下のような理由があげられます。

  • 契約期間中に発生する税金やメンテナンス費用に金利がかかる
  • リース事業者の利益が含まれている
  • 原状回復費用が発生する場合がある
  • 走行距離の制限を超えると追加料金が発生する  など

徹底したコスト削減を目指すのであれば、一括購入が理想ですが、業務の手間を減らしたい場合や、資金繰りを優先したい企業には、カーリースがおすすめです。

契約前に総額コストを比較し、最適なリースプランを選びましょう。

4.【比較】カーリースと購入はどちらがお得?

企業が社用車を導入する際、「カーリース」と「購入」のどちらを選ぶべきか迷うことは少なくありません。

それぞれの特徴の違いを理解し、企業の経営方針や使用状況をふまえて、最適な方法を選びましょう。

カーリースと購入の違いは以下のとおりです。

【カーリースと購入の比較】
カーリース 購入
契約期間 3〜5年 売却もしくは廃車まで
月額料金 定額 変動する可能性あり(メンテナンス費用や車検代などが発生した場合)
税金・保険 なし(リース料に含まれる) 自社負担
メンテナンス費用(点検・車検・部品交換など) メンテナンスリース:定額
ファイナンスリース:自社負担
経費処理 経費 資産
車検証の所有者 リース事業者 法人
車検証の使用者 法人
使用制限 走行距離などの制限あり なし
売却 契約満了時(希望する場合) いつでも可能
途中解約 原則不可 自由に売却、処分が可能

「初期費用を抑えたい」「車両管理業務の負担を減らしたい」「1日の走行距離がほぼ一定」という企業には、カーリースがおすすめです。

「資金や車両管理業務のリソースに余裕がある」「走行距離が長く、車両を頻繁に使用する」という企業には、購入がおすすめです。

自社のリソースと利用条件にマッチした導入方法を選びましょう。

5.法人向けカーリースの料金相場

法人向けのカーリースは、車種によって料金が異なります。

車種別での料金相場は以下のとおりです。

【車種別|月額リース料金相場】
車種 料金相場(月額)
軽自動車 約15,000〜25,000円
コンパクトカー 約20,000〜35,000円
普通自動車 約15,000〜30,000円
大型バン・ワゴン車 約30,000〜50,000円

月額料金(リース料)には、車両の本体価格、保険料、税金、諸費用が含まれます。

中古車リースの場合、月額1万円以下で利用できるプランもあるため、こだわりがない場合は中古車リースがおすすめです。

ただし、メンテナンス費用がかかる可能性があるため、従業員への使用ルールや安全運転の徹底を呼びかけ、リスク管理を行いましょう。

6.法人向けカーリースを選ぶ時のポイント

法人向けカーリースには、さまざまなプランが用意されているため、どのプランが自社に適しているのか迷う方も多いのではないでしょうか?

本章では、カーリース選びの重要なポイントを3つ紹介します。

予算や用途に応じたプランを選ぶ

カーリースは、ファイナンスリースとメンテナンスリースの2つがあり、予算や業務内容によって相性の良し悪しが分かれます。

コストを抑えたい場合はファイナンスリース、車両管理業務の負担を減らしたい場合は、メンテナンスリースがおすすめです。

カーリース事業者によっては、税金の一部(自動車税(種別割)、自動車重量税、環境性能割、消費税など)がリース料に含まれる場合があるため、リース料に含まれる項目を正確に把握することが重要です。

予算に関して不安がある場合は、カーリース事業者に相談し、最適なプランを探しましょう。

オプション・保証内容を確認する

カーリースには、走行距離や保険の有無、故障時の修理費用やロードサービスなど、プランごとに異なる条件が設定されています。

同じリース料でも、リース事業者によってオプションや保証内容が大きく異なるため、どこまでがサービスに含まれるのかを確認することが重要です。

また、ETCやドラレコの追加オプションがある場合、業務の効率化につながるため、必要な車載器を事前に把握し、最適なプランを選びましょう。

7.まとめ|法人向けカーリースで業務効率アップ!用途に応じて利用しよう

本記事では、カーリースのメリット・デメリット、購入との違い、料金相場や選び方のポイントについて解説しました。

法人向けカーリースは、初期費用を抑えつつ車両を利用でき、維持管理の負担を軽減できる便利な選択肢です。

特に、社用車のコスト管理を明確にしたい企業や、定期的に最新の車両を導入したい企業に適しています。

一方で、契約内容によっては走行距離の制限や途中解約時の費用が発生するため、事前の確認が重要です。

業務の用途や予算に合わせて、購入とリースのメリット・デメリットを比較し、最適な方法を選びましょう。

株式会社パイ・アール ロゴ

この記事の執筆者

株式会社パイ・アールPAI-R Co., Ltd.

安心・安全な交通社会の実現へ向けてさまざまな課題や解決を探求し、アルコールチェックをはじめドライバーの安全管理や業務管理にまつわるさまざまなお役立ち情報を発信しています。

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