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【一覧】ナンバープレートの全種類とひらがなや数字の見方・意味を解説

車のナンバープレートは、地域や用途ごとにさまざまな種類があり、ナンバープレートを見るだけで、車に関する情報を把握できます。

仮に事故や犯罪に巻き込まれた場合、ナンバープレートの情報を元に、速やかに車両を特定することが可能です。普段何気なく目にするナンバープレートには、緊急時に役立つ情報が詰まっています。

そこで本記事では、ナンバープレートの数字やひらがなの見方について解説するとともに、ナンバープレートの種類や役割、価格について解説します。

1.【カラー別】ナンバープレートの種類一覧

ナンバープレートには、さまざまな種類があり、最近では、ご当地のデザインがあしらわれたナンバープレートを見かけることも増えました。

そこで本章では、ナンバープレートの種類と意味について解説します。意外と知らないナンバープレートの種類をチェックしましょう。

白ナンバー(白地に緑色の文字)

白ナンバーは、自家用車と商用車に付与されるナンバープレートで、街中で見かける種類の多くは白ナンバーです。二輪車では原付一種(50cc以下)と軽二輪(126〜250cc)、モペット(50cc以下)に付与されます。

白ナンバー車両で、他社商品の輸送や人の送迎を行い、運賃を徴収する行為は違法です。近年、外国人観光客の増加により、空港近辺で白ナンバーのタクシー、通称「白タク」を見かけることがありますが、本来罰則の対象になります。

関連記事:『白ナンバーとは?軽自動車の手続き方法や申込み期間について解説
モペットは自転車ではない|取り締まり強化の背景と罰則・罰金について解説

緑ナンバー(緑地に白色の文字)

緑ナンバーは、バス・タクシー・トラックなどの事業用車両に付与されるナンバープレートです。二輪車では、126cc以上の運送業務用のバイクに付与されます。

緑ナンバーを取得する場合、「一般貨物自動車運送事業許可」もしくは「旅客自動車運送事業許可」を取得しなければなりません。なお、トラックの場合は第一種運転免許で運転可能ですが、タクシーやバスなど、人を有償で運ぶ車両の運転は第二種運転免許の取得が必要です。

関連記事:『緑ナンバーとは?取得するまでの3ステップとメリット・デメリットを紹介

黄色ナンバー(黄色地に黒色の文字)

黄色ナンバーは、自家用軽自動車と商用軽自動車に付与されるナンバープレートです。二輪車では原付二種(51〜90cc)に付与されます。

2000年9月以前は、車両の大きさによって制限速度が異なり、普通自動車と区別するために黄色ナンバーが導入されました。また、軽自動車の方が高速料金が安いため、ETC導入前に係員が車両を判別する目的として、導入された背景があります。

現在は、自家用軽自動車に限り、必要な手続きを済ませることで白ナンバー(図柄入りに限る)に変更できます。

黒ナンバー(黒地に黄色の文字)

黒ナンバーは、事業用軽自動車に付与されるナンバープレートです。普通・大型事業用車両用の緑ナンバーより、ひとまわり小さいのが特徴です。

宅配便の軽トラックやワゴン車などに付与されており、黒ナンバーをつけている車両は、自動車税・重量税が安くなる、開業時の初期費用が浮くなどのメリットがあります。

関連記事:『黒ナンバーとは?取得するための5つの条件と3ステップを解説| 軽貨物運送事業に必須

青ナンバー(外交官ナンバー)

青ナンバーは、外交官が使用する車両に適用されるナンバープレートです。

青地に白文字のナンバープレートは、外交団用・外交団大公使館・代表部用の3つに適用され、白地に青文字のナンバープレートは領事館用に適用されます。

一般的なナンバープレートの管理は国土交通省(運輸局)の管轄ですが、青ナンバーは外務省の管轄です。また、青ナンバーの車両には外交官特権が適用されるため、速度違反や駐停車禁止などの交通違反が除外されます。

関連記事:『青ナンバー(外ナンバー)とは?ウィーン条約によって法律対象外?水色ナンバーとの違いも解説

図柄入りナンバー

図柄入りナンバーは、地域の観光資源や風景などがデザインされたナンバープレートです。

地域の魅力発信、地域振興を目的に2017年から交付が開始され、運輸支局・軽自動車検査協会・インターネットで申請を受け付けています。なお、事業用軽自動車と二輪車は適用外です。

地方版と全国版があり、定期的に新しいデザインが発表されています。

参考:図柄入りナンバープレート|国土交通省

電動モビリティのナンバープレート

電動モビリティは電力で動く乗り物で、EV車やプラグインハイブリッド車、電動バイク、電動キックボード、電動アシスト自転車などがあります。

ここでは、道路交通法上の「特定小型原動機付自転車」と「特例特定小型原動機付自転車」に区分される、小型の電動モビリティのナンバープレートについて解説します。

公道を走れる小型の電動モビリティの車両区分とナンバープレートは以下の通りです。

車両区分ナンバープレートの色対象の車両
特定小型原動機付自転車白色(縦横10cm)電動キックボードなど
特例特定小型原動機付自転車

車両区分は、車体の大きさや電動機の定格出力等によって異なります。電動キックボードでも車両の大きさによって、車両区分が異なる場合があります。

関連記事:『【必須】電動キックボードのナンバープレート取得方法と注意点を紹介

ピンクナンバー

ピンクナンバーは、排気量が91cc〜125ccの原付二種バイクに付与されます。市区町村によってナンバープレートのサイズが異なります。

原付二種は、二人乗りが可能で二段階右折が不要です。なお、小型限定二輪免許の取得が必要で、高速道路は運転不可です。

自衛隊用ナンバー

自衛隊用ナンバーは、白地に緑字の数字6桁が並んだ細長いナンバープレートです。連絡用や事務用に使われる車両は、一般ナンバーが使われている場合があります。

ナンバープレートの数字は「12-3456」のように、2桁と4桁に区切られています。2桁の数字は01〜99まで種類があり、車両の種類や部隊が判別できるようになっています。なお、自衛隊のナンバープレートは、国土交通省ではなく、陸上自衛隊の補給統制本部の管轄です。

その他の特殊なナンバープレート

仮ナンバー、ディーラーナンバー、皇ナンバーなどは、一般的に特殊ナンバーと言われています。各ナンバープレートの色や特徴は以下の通りです。

仮ナンバープレート

仮ナンバーとは、臨時運行許可制度を受けた車両に付与される、赤斜線がかかったナンバープレートです。

仮ナンバーは、車検切れ車両や、ナンバーがない未登録車両の移動時に付与されます。車検切れ車両を一般ナンバーで走行した場合、罰則の対象になるため注意しましょう。取得する場合は、「自動車臨時運行許可申請書」や「自賠責保険証明証」などの必要書類を準備し、市区町村の窓口で手続きを行います。

ディーラーナンバープレート

ディーラーナンバーとは、自動車メーカーやディーラーに付与される、赤枠が施されたナンバープレートです。

ディーラーナンバーは、店舗間の移動や、検査場への回送を行う車両に取り付けられており、回送目的以外で使用すると法律違反になります。ディーラーナンバーの取得は、製造業車・販売業車・陸送業者によって条件が異なります。なお、個人での取得はできません。

皇室専用の皇ナンバープレート

皇ナンバーは、皇室専用の車両「御料車」に装着される、「皇」の字が入った丸いナンバープレートです。

「皇1」と「皇3」は、天皇皇后両陛下が乗られる御料車、「皇2」は葬儀で使われる寝台車、「皇3」と「皇5」は防弾仕様になっており、両陛下や国賓の送迎に使われています。「皇4」は欠番となっています。

2.ナンバープレートの役割とは?

ナンバープレートは交通の安全や、法律を守るための重要な役割を果たしています。

そこで本章では、ナンバープレートが私たちにとってどのように役立っているのか、その役割を詳しく解説します。

登録されている証として

ナンバープレートは、車検を受け、国の保安基準に合格した証として付与されるものです。すなわち、自動車登録を受けている安全な車両として認定されている証になります。

また、記載された番号を通じて、車両の所有者・登録地・登録年がわかるため、所有者が変更された場合や、放置車両、盗難車両が発見された場合に、照合することが可能です。

事故などの際に車両を迅速に識別するため

当て逃げやひき逃げなどの事故が起こった際は、ドライブレコーダーや監視カメラに映った映像を元に、警察などが逃走した車両を追跡しやすくなります。

また、スピード違反の場合、監視カメラやオービスで撮影された映像を元に、ナンバーから違反車の住所に出頭通知書を送ることが可能です。

以上の通り、ナンバープレートには危険運転の抑止効果があるほか、安全な交通状況を保つ効果があります。

3.ナンバープレートの見方

ナンバープレートには、数字やひらがな、アルファベットなどが記載されており、記載情報をもとに車両の詳細な情報を知ることが可能です。

そこで本章では、ナンバープレートの見方について解説します。

ナンバープレートの色によって、自家用車(商用車)か事業用車両かが判別可能です。

白・黄色ナンバーは自家用車両(商用車両)、緑・黒ナンバーは事業用車両であり、運賃や輸送費用を徴収するかどうかで色分けが変化します。

またこの他、外交官などが使用する通称「青ナンバー」や、排気量が91〜125ccの原付二種バイクに付与される「ピンクナンバー」などがあります。

地域名

ナンバープレートの左上に記載される地域名は、車両の管轄支局や自動車検査登録事務所を表しています。

以前は、運輸支局1つにつき1つの地域名を扱っていましたが、図柄入りナンバーが登場してからは、複数の地域名を扱う運輸支局もあります。

分類番号

ナンバープレートの地域名横に記載されている、1〜3桁の数字とアルファベットが組み合わさったものを分類番号と言います。

分類番号対象車両
1、10〜19、100〜199、10A〜19Z、1A0〜1Z9、1AA〜1ZZ 普通貨物自動車(大型トラック等)
2、20〜29、200〜299、20A〜29A、2A0〜2Z9、2AA〜2ZZ 普通乗合自動車(乗車定員11人以上の人の輸送に使われる車両)
3、30〜39、300〜399、30A〜39Z、3A0〜3Z9、3AA〜3ZZ 普通乗用自動車
4、6、40〜49、60〜69、400〜499、600〜699、40A〜49Z、60A〜69Z、4A0〜4Z9、6A0〜6Z9、4AA〜4ZZ、6AA6〜ZZ 小型貨物自動車(貨物の輸送に使われる車両)
5、7、50〜59、70〜79、500〜599、700〜799、50A〜59Z、70A〜79Z、5A0〜5Z9、7A0〜7Z9、5AA〜5ZZ、7AA〜7ZZ 小型乗用・乗合自動車(人の輸送に使われる小型車両。サイズと排気量によって区分が異なる。)
8、80〜89、800〜899、80A〜89Z、8A0〜8Z9、8AA〜8ZZ 特種用途自動車(パトカー、救急車、消防車、採血車、図書館車など)
9、90〜99、900〜999、90A〜99Z、9A0〜9Z9、9AA〜9ZZ 大型特殊自動車(コンバイン、トラクター、除雪車など)
0、00〜09、000〜099、00A〜09Z、0A0〜0Z9、0AA〜0ZZ 大型特殊自動車(建設機械に属するもの。ブルドーザー、ロードローラー、ショベルカーなど)

3桁の分類番号は、自分で自由に選択することはできません。アルファベットは、2018年以降から分類番号が枯渇した地域に導入され始めています。

ひらがな

ナンバープレートのひらがな1文字は、車両の用途を表しています。

用途文字
自家用車さ、す〜そ、た〜と、ま〜も、は〜ふ、ほ、ま〜も、や、ゆ、ら〜る、ろ
事業用車あ〜え、か〜こ、を
レンタカーわ、れ
駐留軍人・軍属使用車よ(E、H、K、M、T、Y)

「お、し、へ、ん」は縁起が悪い、見間違える可能性があるといった理由で使用されていません。

一連指定番号

一連指定番号は、ナンバープレートにもっとも大きく記載されている、4桁の数字です。一連指定番号は1〜9999まであり、地域名やひらがなと組み合わせることで、重複しないよう調整されています。

希望ナンバー制度の利用で、自分の好きな数字を選択可能です。申し込みは販売店に代行を依頼する方法や、希望ナンバー予約センターに自分で申請する方法があります。

なお、ゾロ目などの人気が集中しやすい番号は、抽選制です。また、「42」と「49」で終わる組み合わせは縁起が悪いため、運輸支局が発行しないことになっています。

封印

封印とは、ナンバープレートを固定するボルトに被せる、アルミ製の蓋のことです。

封印の装着は、道路運送車両法で排気量660cc超の車両に義務付けられています。封印を無理にはがしたり、破損した状態で走行すると、違反点数2点、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されます。

なお、軽車両用の黄色ナンバーや黒ナンバーに、封印義務はありません。

参考:ナンバープレートの封印、151事業者が取り扱い違反 すべて新車ディーラー 国交省調査|Yahoo!ニュース

4.ナンバープレートのサイズと価格

ナンバープレートの種類はさまざまで、サイズや価格も異なります。そこで本章では、ナンバープレートのサイズと価格について、詳しく解説します。

ナンバープレートのサイズの種類

ナンバープレートのサイズの種類は、大型・中型・小型の3つです。

【ナンバープレートのサイズの種類】

  • 大型:縦44cm×横22cm
  • 中型:縦33cm×横16.5cm
  • 小型:縦23cm×横12.5cm

車両の大きさによってナンバープレートのサイズは異なります。

それぞれのナンバープレートの価格

ナンバープレートの価格は、サイズや文字の塗料、地域によって異なります。

ナンバープレートの価格目安
 ペイント式字光式(電光ナンバー)
大型2枚1組:1,980〜2,340円2枚1組:3,950〜4,680円
中型2枚1組:1,450〜1,900円2枚1組:2,860〜3,800円
小型1枚:530〜680円なし

希望ナンバーにする場合、中型と大型ともに2枚1組あたり、5,000〜6,000円程度かかります。また、図柄ナンバーにする場合は、サイズと地域によって7,000〜15,000円程度かかります。

5.まとめ|ルールを守り正しい運用を

本記事では、ナンバープレートの種類について、色の意味・見分け方・役割・サイズや価格を解説しました。

当て逃げやひき逃げ、放置車両や盗難車両を発見した際は、ナンバープレートに記載された数字やひらがなを元に、所有者・登録地・登録年などが判別可能です。

また、ナンバープレートを正しく装着していない場合は、罰則の対象になるので注意してください。ナンバープレートは正しく装着し、安全運転を心がけていきましょう。

株式会社パイ・アール ロゴ

この記事の執筆者

株式会社パイ・アールPAI-R Co., Ltd.

安心・安全な交通社会の実現へ向けてさまざまな課題や解決を探求し、アルコールチェックをはじめドライバーの安全管理や業務管理にまつわるさまざまなお役立ち情報を発信しています。

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