【必須】電動キックボードのナンバープレート取得方法と注意点を紹介
電動キックボードに乗る場合、ナンバープレートの取得が必要です。ナンバープレートを取得せずに公道を走った場合、交通違反で1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されるので注意しましょう。
最高速度20km以下の電動キックボードは、免許不要で乗ることが可能です。
そのため、バイクよりも所有しやすく、自転車よりも移動が快適なので、購入する人が増えています。ただし、中には「電動キックボードに乗りたいけど、手続きが大変そう」と購入を検討する方も多いです。
そこで本記事では、電動キックボードのナンバープレートの取得方法と取り付け方、取得に関するよくある質問について詳しく解説します。
目次 / このページでわかること
1.電動キックボードにはナンバープレートが必須
電動キックボードは「原動機付自転車」に分類されるため、ナンバープレートの取得が必須です。なお、電動キックボードは、道路交通法で定められた車体の大きさや定格出力等によって、下記の3種類に車両区分されます。
引用元:警視庁「特定小型原動機付自転車に関する交通ルール等について」
特定小型原動機付自転車
免許不要。16歳以上運転可。最高速度20km/h以下。
特例特定小型原動機付自転車
免許不要。16歳以上運転可。最高速度6km/h以下。
一般原動機付自転車
免許必須。16歳以上運転可。20km/hを超える電動キックボードが対象。
見た目が電動キックボードでも、車体や最高速度などの条件を満たさないものは、スクーターと同じ「一般原動機付自転車」に区分されます。この場合、ヘルメットの着用が必須です。「特定小型原動機付自転車」と「特例特定小型原動機付自転車」のヘルメット着用は、現時点で努力義務となっています。
また「特定小型原動機付自転車」と「特例特定小型原動機付自転車」におけるナンバープレートは10cm×10cmの小さな正方形で「一般原動機付自転車」における電動キックボードのナンバープレートとはサイズが異なります。
電動キックボードはナンバープレートを取り付けた上で、法律上の車両区分や規則をしっかり確認してから乗るようにしましょう。
2.電動キックボードのナンバープレート取得方法
本章では、電動キックボードのナンバープレートの取得方法について、詳しく解説します。
ナンバープレートの取得には費用がかからないので、書類さえ準備すれば簡単に取得できます。
ぜひ、紹介する内容を参考にしてください。
ナンバー取得のために準備するもの
ナンバープレートの取得は、電動キックボードを新規購入した場合と、譲渡してもらった場合(中古含む)で必要書類が異なります。
新規購入した電動キックボードの必要書類
- 申請書
- 販売証明書(販売店からもらう)
- 本人確認書類
申請書は各市町村役場のHPからダウンロード、もしくは窓口で入手可能です。記入例は以下の通りです。
引用元:江戸川区役所「軽自動車税(種別割)申告(報告)書兼標識交付申請書と記入例」
譲渡してもらった電動キックボード(中古含む)の必要書類
- 申請書
- 譲渡証明書
- 廃車証明書(廃車済みの場合。旧所有者から入手する。)
- ナンバープレート及び標識交付証明書(未廃車の場合。旧所有者から入手する。)
- 届出する人の本人確認書類
譲渡証明書は各市町村役場のHPでダウンロード、もしくは窓口で入手できます。なお、書類様式は各市町村役場で異なります。
引用元:総務省「譲渡証明書(販売証明書) 」
窓口は各市町村の役所か軽自動車税事務所
申請書類が準備できたら、各市町村役場、もしくは軽自動車税事務所に提出します。
各市町村によって対応窓口が異なるので、事前に確認しておきましょう。また、対応窓口によっては、郵送手続きが可能な場合もあります。郵送する際は、返送先を記載した返送用封筒(指定の封筒サイズ)を忘れずに同封しましょう。
電動キックボードのナンバー取得に費用はかからない
新規購入した車の場合、ナンバー交付手数料や登録手数料(3,000円〜9,000円程度)などが発生しますが、電動キックボードのナンバープレートの取得には、費用がかかりません。
また新規登録した車は、翌月から次の3月までの月割で自動車税を納税する必要がありますが、電動キックボードには月割での納税がありません。ただし、毎年4月1日時点で電動キックボードを所有している場合、軽自動車税(2,000円)の納税義務が発生します。
3.電動キックボードのナンバー取り付け方法
ナンバープレートを取得したら、自分で車体後方に取り付けます。ナンバープレートを取り付けるためのネジは、窓口でナンバープレートと一緒に受け取り可能です。
ナンバープレートの表示義務は、平成28年4月1日以降より明確化されています。以下4つの取り付け方を参考に、電動キックボードのナンバープレートを設置してみてください。
- カバー:ナンバープレートカバーの装着禁止。無色透明も不可。
- 回転:回転させて縦に取り付けることは禁止。
- 被覆:ナンバープレートのすべての文字が判読できるように設置する。
- 折り返し:ナンバープレートの折り返しは不可。
ナンバープレートは見やすく設置する必要があるので、シールを貼る、折り曲げる、角度を変えるといった行為は禁止されているので注意しましょう。
参考:国土交通省「ナンバープレートを見やすく表示しましょう」
4.電動キックボードに関するQ&A
本章では、電動キックボードのナンバープレートに関するQ&Aを紹介します。事故や紛失などのトラブル時に適切に対処できるよう、参考にしてください。
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自賠責保険の加入は必要?
電動キックボードは、自動車や原付と同じように「自賠責保険」の加入義務があります。
自賠責保険とは、交通事故を起こした人(加害者)から被害者への損害賠償の補填、介護が必要な場合の介護料など、さまざまな形で被害者を救済する制度です。加入せずに運転すると1年以下の懲役または50万円以下の罰金の対象となります。さらに、損害賠償はすべて自己負担となるので、必ず加入しましょう。
参考:自賠責保険・共済ポータルサイト(国土交通省)「電動キックボードの自賠責保険・共済」
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ナンバーを破損・紛失した場合はどうしたらいい?
電動キックボードのナンバープレートを破損・紛失した場合、各市町村役場や軽自動車税事務所の窓口で、再交付の手続きを行いましょう。
【再交付手続きで必要なもの】
- 申請書
- ナンバープレート(破損の場合)
- 標識交付証明書
- 本人確認書類
- 再交付手数料(100〜300円)
盗難の場合、警察署で手続きした際の「届出日」「届出警察署」「受理番号」が必要なケースがあるので、各窓口で手続きする際はこれらの項目を控えておきましょう。
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2023年7月1日の改正で何が変わった?
2023年7月1日に道路交通法が改正され、これに伴い「特定小型原動機付自転車」という新しい車両区分が作られ、電動キックボードのルールが大きく変わりました。
【特定小型原動機付自転車の条件】
- 車体の大きさ:長さ190cm以下、幅60cm以下であること
- 原動機として定格出力が0.60kW以下の電動機を用いること
- 20km/hを超える速度を出すことができないこと
- 走行中に最高速度の設定を変更できないこと
- AT機構がとられていること
- 最高速度表示灯が備えられていること
- 道路運送車両法上の保安基準に適合していること
- 自賠責保険に加入していること
- ナンバープレートを取り付けていること
また電動キックボードに乗る際は、ヘルメットの着用が努力義務とされているので、自分の身を守るために、ヘルメットを着用するようにしましょう。
5.まとめ|ナンバープレートを設置して安全に活用しよう
本記事では、電動キックボードのナンバープレートの取得方法や、取り付け方について解説しました。
電動キックボードは「騒音や排気ガスが出ない」「維持コストが低い」「自転車よりも移動が快適」といった魅力があり購入者が増えていますが、電動キックボードによる事故や違反も同時に問題視されています。
購入を考えている方は、必ずナンバープレートを取得・設置し、ルールを守って安全に乗るように心がけましょう。